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埋没法の基礎と相場痛みと麻酔管理

埋没法で痛みを感じるのは、麻酔の注射のあいだの数秒に集まります。糸を留めているあいだは麻酔が効いているので、押される感じは残っても痛みそのものはほとんどありません。

その注射の痛みも、点眼麻酔と冷却、極細の針、薬液のpH調整といった手立てで下げられます。何を用意しているかは施設によってかなり違うため、先に確かめる価値があります。

痛みが戻ってくるのは麻酔が切れたあとで、山は当日の夜から翌朝にかけてですが、冷やし方と姿勢しだいでそこからの引き方は変わってきます。

埋没法の痛みは麻酔の注射の数秒に集まる

埋没法で痛みが出る4つの場面を左から並べ、麻酔の注射のときだけ強さが突出することを帯の高さで示した図解イラスト

痛みの大きさは場面ごとにはっきり違っていて、いちばん強いのは麻酔の注射を打つ数秒のあいだです。

  • 点眼麻酔 … 目薬をさすだけで、しみる程度の刺激にとどまる
  • 麻酔の注射 … チクリとした鋭い痛みが1秒ほど、続いて押される鈍い感じ
  • 糸を留めるあいだ … 麻酔が効いているので、引っぱられる感覚だけが残る
  • 麻酔が切れたあと … 当日の夜にジンジンとした痛みが出る

注射そのものは数秒で終わる

刺した瞬間の鋭い痛みは1秒ほどで、そのあと薬液が入っていく数秒のあいだ、重く押される感じが続きます。

両まぶたで注射は数か所ですので痛い時間を合計しても1分には届かず、麻酔の注射は痛いのかという不安は、この長さを知っておくだけでかなり軽くなるでしょう。

痛みが出たら手術中でも伝えられる

麻酔の効きには個人差があり途中で感覚が戻ってくる場合もありますが、痛いと感じたら我慢せずに伝えてよく、追加の麻酔で対応できます。

合図の仕方をカウンセリングで決めておけば、声を出しにくい姿勢のままでも意思はきちんと届きます。

埋没法で選べる麻酔は4種類

埋没法で選べる点眼麻酔・局所麻酔・笑気麻酔・静脈麻酔の4種類を、器具のアイコンを入れた4枚のカードに分けて並べた図解イラスト

痛みへの備えは、局所麻酔の注射だけではありません。

種類効き方向いている場面
点眼麻酔数十秒で効き15〜20分もつ注射の前処置
局所麻酔まぶたに直接効かせるどの手術でも必ず使う
笑気麻酔数分で効き、止めれば3〜5分で戻る恐怖心が強いとき
静脈麻酔数十秒で浅い眠りに入る記憶を残したくないとき

点眼麻酔と冷却で感覚を鈍らせる

注射の前に目薬タイプの麻酔を数滴さして粘膜の感覚を落とし、まぶたの皮膚は保冷剤で冷やして、鋭い痛みを拾う神経を一時的に鈍らせておきます。

点眼麻酔とまぶたの冷却を組み合わせておくと、そのあとに続く注射の痛みはかなり小さくなります。

笑気麻酔は緊張をほどく

鼻から吸うガスでお酒に酔ったようなふわふわとした感覚になり、意識は保たれたままなので、痛みが消えるというより怖さが薄れる効き方です。

吸入をやめれば3〜5分で戻り、その日のうちに帰れます。ただし笑気麻酔を使う日は、車やバイクの運転を避けてください。

静脈麻酔なら眠っている間に終わる

腕から鎮静薬を点滴すると数十秒で浅い眠りに入り、自発呼吸は保たれたまま、手術中の記憶はほとんど残りません。

覚めるまで5〜15分、帰宅までは1〜2時間ほどみておきます。静脈麻酔には3万円から10万円ほどの追加費用がかかるのが一般的です。

埋没法の麻酔がしみるのは薬液の性質による

刺した瞬間の鋭さよりも、薬液が入っていくときのしみる感じのほうが辛いとおっしゃる方がいます。

体液と麻酔薬のpHの差が刺激になる

局所麻酔薬はpH3.5〜5.0の酸性で体液の7.35〜7.45とは離れており、この差が組織を刺激して、じわりとしみる痛みになるわけです。

炭酸水素ナトリウムを1割から2割ほど混ぜてpHを7前後へ寄せると、しみる感じは減ります。麻酔がしみる理由を知っておけば、中和剤を使っているかどうかも聞きやすくなるでしょう。

術式と点数でも埋没法の痛みは変わる

同じ埋没法であっても、糸をどの層に通すか、何点で留めるかによって術後の感じ方は違ってきます。

瞼板法は固定が確実で手術が短く済む一方、挙筋法は組織への負担が大きいぶん重い感じが長引きます。どちらを選ぶかは痛みだけで決まりませんが、判断の材料にはなるでしょう。

留める点数が増えれば、糸を通す箇所も麻酔の回数もそのぶん増えます。挙筋法と瞼板法の違いと、点数留めの選び方を合わせて聞いておくと、当日の見通しが立てやすくなります。

埋没法の術後の痛みはいつまで続くか

埋没法の術後の痛みが当日の夜から3日・1週間・1か月へと弱まっていくことを、小さくなる4つの丸と節目のアイコンで示した図解イラスト

痛みが最も強く出るのは、麻酔の切れる当日の夜です。そこから3日ほどかけて少しずつ落ち着いていきます。

麻酔が切れたあとの数時間が山

手術当日の夜から翌朝にかけてジンジンとした痛みが出ますが、3日を過ぎると和らぎ、1週間もすれば何もしなければ痛まない状態まで戻るでしょう。

痛み止めにはロキソニンやアセトアミノフェンが処方され、飲む間隔は4時間から6時間あけます。術後の痛みがいつまで残るかには体質の差も出ますが、糸が馴染むまでの違和感は1か月ほど続くこともあります。

目の奥の痛みや異物感が長引くとき

まばたきのたびに引っかかる感じや目の奥の鈍い痛みが1週間を越えて続くなら、糸の位置や結び目が刺激になっている場合もあるため、様子を見ずに受診してください。

埋没法の痛みを早く引かせる過ごし方

埋没法のあとに冷やす時間と休ませる時間を繰り返す流れと、枕を高くして仰向けに寝る姿勢を上下に分けて示した図解イラスト

効いてくるのは冷やし方と、頭の高さです。

  • 冷やす期間 … 術後72時間が勝負で、そこを過ぎたら冷やすのをやめる
  • 冷やし方 … 1回10〜15分、そのあと30分から1時間は休ませる
  • 包み方 … 保冷剤は清潔なガーゼや薄手のタオルで包み、直接あてない
  • 寝る姿勢 … 枕を高くして心臓より頭を上げ、1週間は仰向けで寝る

日中もソファや椅子に腰かけて過ごすほうが、横になり続けるより引きは早くなります。痛みを早く引かせるコツと、経過とダウンタイムの目安を突き合わせて、休みの日数を決めてください。

痛みに配慮した埋没法のクリニック選び

同じ術式を選んだとしても、痛みへの備えがどこまで用意されているかは施設によってかなり違います。

麻酔の選択肢と針の細さを確かめる

34G以上の極細針を使っているか、薬液のpH調整をしているか、注射の前に冷やす時間を取っているか。この3つは聞けば答えが返ってきます。

笑気麻酔や静脈麻酔を選べるかどうかも先に確かめておきます。痛みに配慮したクリニック選びでは麻酔設備と合図の取り決めを、そして値段相場と費用の内訳を合わせて見ておくと安心です。

よくある質問

埋没法の痛みは、注射と手術中のどちらが強いですか?

強いのは麻酔の注射のほうで、糸を留めているあいだは麻酔が効いているため痛みはほとんどありません。注射も刺した瞬間が1秒ほど、そのあと薬液の入る数秒に圧迫感が続く程度です。合計しても、痛い時間は1分に届きません。

埋没法の麻酔は、点眼だけで受けられますか?

点眼麻酔だけでは受けられません。効くのは眼球の表面とまぶたの裏側の粘膜までで、皮膚の痛みが残ってしまうからです。点眼はあくまで注射の前処置という位置づけですので、皮膚と皮下には局所麻酔の注射を併せて使うことになります。

埋没法の痛みが不安なら、笑気麻酔と静脈麻酔のどちらを選べばよいですか?

怖さをやわらげたいだけなら笑気麻酔で足り、その日のうちに普段どおり動けます。手術の記憶を残したくない場合は静脈麻酔が向きますが、帰宅まで1〜2時間かかり、追加の費用も要ります。当日の予定と、何が不安かで選び分けてください。

埋没法の術後の痛みに、市販の鎮痛薬を使ってもよいですか?

処方された薬があれば、そちらを優先してください。手元に無い場合は市販の鎮痛薬でも構いませんが、飲む間隔は4時間から6時間あけます。血流が増える飲酒や長い入浴は痛みをぶり返させますので、当日から数日は控えていただくほうが安全です。

埋没法の痛みが1週間たっても引かないのはなぜですか?

炎症が長引いている場合と、糸の位置や結び目が刺激になっている場合があります。まばたきのたびに引っかかる感じや目の奥の痛みを伴うなら、後者を疑って診ておく必要があるでしょう。腫れが強くなる、赤みが増すといった変化があれば早めに受診してください。

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