二重埋没法の内出血はなぜ起こる?ダウンタイムの隠し方と過ごし方

二重埋没法の内出血はなぜ起こる?ダウンタイムの隠し方と過ごし方

二重埋没法を受けた後、まぶたに青紫色の内出血が出ると「失敗したのでは」と不安になるかもしれません。しかし内出血は施術にともなう自然な反応であり、多くの場合は1〜2週間程度で落ち着きます。

この記事では、まぶたの治療に20年以上携わってきた経験をもとに、埋没法で内出血が起こる仕組みからダウンタイム中の隠し方、日常生活での過ごし方までを丁寧に解説します。

術後の不安を少しでも軽くし、回復期間を前向きに過ごすためのヒントをお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

二重埋没法で内出血が起きるのは自然な身体の反応である

埋没法のあとにまぶたが青紫色に変色しても、それは身体が傷を治そうとしている証拠です。針と糸がまぶたの組織を通過する際に、細い血管が傷つくことで内出血が生じます。

埋没法の針が通る場所には細い血管が密集している

まぶたの皮膚は体のなかでも特に薄く、わずか1mm以下しかありません。この薄い皮膚の下には細かな毛細血管が網目のように張り巡らされています。

埋没法では針を使って糸を通しますが、そのときに毛細血管が破れると、血液が皮下ににじみ出て紫色のあざとなって見えるのです。血管の走行は人によって異なるため、出血の程度にも個人差があります。

内出血の出やすさには体質や生活習慣が関係する

同じ埋没法を受けても、内出血がほとんど目立たない方もいれば、はっきりと紫色に変色する方もいます。血液を固める機能(止血能)や血管壁の丈夫さは人それぞれです。

内出血の出やすさに影響する要因

要因影響
血管の脆弱性加齢やビタミンC不足で血管壁が弱いと出血しやすい
服薬状況鎮痛薬やサプリメントの成分が血液を固まりにくくする
飲酒習慣アルコールは血管を拡張させ、出血量を増やす可能性がある
月経周期ホルモン変動により出血傾向が変わることがある

埋没法の点数(留める箇所の数)と内出血の関係

二重埋没法では、まぶたに糸を留める箇所が1点の場合もあれば、2点・3点と増やす場合もあります。留める箇所が増えるほど針を刺す回数も多くなるため、内出血のリスクはそれに比例して高まります。

ただし、点数が多ければ二重のラインが安定しやすいという利点もあるため、単純に少なければよいというわけではありません。担当医と相談して、仕上がりと回復期間のバランスを考えることが大切です。

埋没法の内出血はいつピークを迎え、何日で消えるのか

内出血は術後2〜3日目にもっとも濃くなり、そこから徐々に色が薄くなって1〜2週間で目立たなくなるのが一般的な経過です。

術後1日目〜3日目が内出血のピークになる

施術直後はまぶたの腫れと内出血が同時に進行します。体内で損傷した血管から血液がにじみ出る量は、術後12〜48時間で増えていくのが通常の経過です。

3日目ごろに色がもっとも濃くなり、紫色や暗赤色を帯びます。この段階で慌てる必要はなく、身体が傷んだ組織を修復し始めているサインだと考えてください。

内出血の色が変わっていくのは回復が進んでいる証拠

内出血が治る過程では、ヘモグロビン(赤血球に含まれる色素)が分解されるにつれて色が変化します。暗い紫色から青色、さらに緑がかった黄色へと移り変わっていくのは、回復が順調に進んでいるしるしです。

黄色っぽくなってきたら消失までもう少しです。あと数日で周囲の肌色となじみ、外見上はわからなくなるでしょう。

内出血が完全に消えるまでの目安は1〜2週間

多くの場合、術後7〜10日で内出血はかなり薄くなり、メイクをすればほぼわからない状態になります。完全に消えるまでには2週間ほどかかることもありますが、日常生活に大きな支障が出る期間は限られています。

ただし、体質や留める点数によっては3週間近くかかるケースもあります。時間が経てば必ず消えていきますので、焦らず経過を見守りましょう。

内出血の経過と色の変化

時期色の変化状態
術後1〜3日暗赤色〜紫色腫れとともにピークを迎える
4〜7日青色〜緑色腫れが引き始め、色が変化する
8〜14日黄色〜肌色メイクでカバーしやすくなる

腫れや内出血を少しでも早く引かせるセルフケアの基本

術後の適切なセルフケアによって、内出血や腫れの回復を早めることが期待できます。特に施術当日から3日間の過ごし方が、その後の回復スピードを大きく左右します。

冷やすタイミングと正しい冷却方法を守る

術後48時間以内は、まぶた周辺をやさしく冷やすことが腫れと内出血を抑える基本です。清潔なタオルに保冷剤を包み、10〜15分ほど当てたら10分休むというサイクルを繰り返してください。

氷を直接まぶたに押し当てると凍傷のリスクがありますし、強く圧迫すると組織を傷める恐れもあります。あくまで「そっと添える」程度の力加減を心がけましょう。

頭を高くして寝ることで腫れの悪化を防ぐ

就寝時は枕を2〜3個重ねるか、リクライニングチェアを利用して頭の位置を心臓よりも高く保ちます。頭部を低くして寝ると、まぶた周辺に血液や水分が集まりやすくなり、翌朝の腫れがひどくなりがちです。

術後48時間以降のケアの切り替え

時期ケアの内容
術後0〜48時間冷却を中心に行い、血管の拡張を抑える
術後3日目以降冷却をやめ、常温〜やや温かいタオルで血行を促す
術後1週間以降通常のスキンケアに戻しつつ、強い刺激は避ける

術後3日目以降は温めて血行を促進する

48時間を過ぎたら冷却から温めるケアへ切り替えます。温かいタオルをまぶたに当てることで血液の循環が良くなり、皮下にたまった血液の吸収が早まるといわれています。

温度は「心地よいぬるさ」が目安で、熱すぎるタオルはかえって腫れを悪化させます。1回5〜10分を1日2〜3回行うとよいでしょう。

内出血をメイクで上手に隠す!ダウンタイム中のカバー術

担当医からメイク許可が出たあとであれば、コンシーラーやカラーコントロール下地を使うことで内出血をかなり目立たなくできます。まぶたの皮膚は繊細ですから、やさしいタッチで仕上げることが鉄則です。

メイク解禁のタイミングは担当医の指示に従う

埋没法の術後、アイメイクが許可されるのは一般的に術後5〜7日が目安です。ただし傷の治り具合は一人ひとり違うため、自己判断で早めにメイクを始めるのは避けてください。

傷口がまだふさがりきっていない状態で化粧品を塗ると、感染や炎症を引き起こす恐れがあります。必ず診察を受けてから開始しましょう。

コンシーラーの色選びが仕上がりを左右する

内出血の色に合わせてコンシーラーの色味を変えるのが、自然にカバーするコツです。紫色が強い時期にはオレンジ系やイエロー系の下地を仕込むと、青みを打ち消して肌になじみやすくなります。

黄色っぽく変化してからは、肌色に近いベージュ系のコンシーラーだけで十分です。厚塗りは逆に不自然さを招くため、薄く重ねるように塗布してください。

サングラスやメガネも強い味方になる

メイクだけでは隠しきれない時期には、サングラスやフレームの大きなメガネが便利です。外出時にさっとかけるだけで目元をカバーでき、紫外線からまぶたを守る効果も期待できます。

術後の紫外線対策は色素沈着の予防にもつながります。日差しの強い季節に施術を受ける場合は、UVカットレンズのサングラスを事前に用意しておくと安心でしょう。

  • コンシーラーは指ではなく、清潔なブラシかスポンジで薄く叩き込む
  • パウダーで軽く押さえると崩れにくくなる
  • まぶたに触れる回数をできるだけ減らし、摩擦を最小限に抑える
  • クレンジングは低刺激タイプを使い、こすらず落とす

ダウンタイム中にやってはいけないNG行動と生活の注意点

回復を遅らせる行動を避けるだけでも、内出血や腫れの改善スピードは大きく変わります。日常生活の中で「つい、やってしまいがち」な行動に気をつけましょう。

飲酒と激しい運動は血流を増やして腫れを悪化させる

アルコールは全身の血管を広げるため、まぶた周辺の出血量を増やし、内出血を長引かせる原因になります。術後少なくとも1週間は禁酒を心がけてください。

ジョギングや筋トレといった激しい運動も、血圧を上昇させて腫れを悪化させます。術後1週間はウォーキング程度にとどめ、担当医から許可が出てから徐々に再開するのが望ましい過ごし方です。

長時間の入浴やサウナは回復を遅らせる

湯船に長く浸かると体温が上がり、血行が促進されすぎて腫れや内出血がぶり返すことがあります。術後3日間はシャワーで済ませ、入浴は短めに切り上げるのが無難です。

ダウンタイム中に控えたい行動一覧

行動控える期間の目安理由
飲酒術後7〜10日血管拡張による出血増加
激しい運動術後7〜14日血圧上昇で腫れが悪化する
長時間の入浴術後3〜5日体温上昇で血行が活発になる
コンタクトレンズ術後3〜7日まぶたへの物理的な刺激となる

まぶたを触ったりこすったりしない

かゆみや違和感があると無意識に目元を触りがちですが、まぶたに刺激を加えると糸がずれたり、内出血が広がったりする恐れがあります。

どうしても気になるときは、冷却で一時的にかゆみを和らげてください。

内出血がなかなか消えないときに受診すべきサインとは

通常の経過であれば2週間ほどで内出血は目立たなくなりますが、まれに受診が必要なケースもあります。以下のような症状が見られたら、早めに担当医へ連絡してください。

術後1週間経っても腫れがまったく引かない場合

通常であれば術後3〜4日目をピークに腫れは少しずつ引いていきます。1週間を過ぎても腫れが増し続ける、あるいはまったく変化がない場合は、内部で感染や血腫(けっしゅ=血のかたまり)が起きている可能性があります。

自己判断で放置せず、施術を受けたクリニックに連絡して診察を受けましょう。

強い痛みや熱感をともなう腫れには要注意

ズキズキと脈打つような痛みやまぶたの熱感が増してきた場合は、感染症の初期症状かもしれません。鎮痛薬を飲んでも治まらないほどの痛みは、通常の術後経過では考えにくい症状です。

左右差が極端に大きい内出血も見逃さない

両目に埋没法を行った場合、多少の左右差は珍しくありません。しかし片方だけが異常に腫れている、片目だけ内出血がどんどん広がるといった場合は、血管の損傷が大きかった可能性があります。

視力の低下や眼球の圧迫感をともなう場合はとくに緊急性が高いため、すぐに受診してください。

  • 1週間以上経過しても腫れが引かない
  • 痛みが日に日に強くなっている
  • まぶたから膿のような分泌物が出ている
  • 視界がぼやける、物が二重に見える

埋没法のダウンタイムを短くするために術前からできる準備

ダウンタイムの長さは術後のケアだけでなく、施術前の身体の状態によっても変わります。事前にできることを整えておくと、回復がスムーズに進みやすくなります。

血液をサラサラにする薬やサプリメントを事前に確認する

市販の鎮痛薬(アスピリンやイブプロフェンなど)やオメガ3系のサプリメント、ビタミンEのサプリメントには血液を固まりにくくする作用を持つものがあります。

これらを常用している場合は、施術の1〜2週間前から中止が必要になることがあります。

自己判断で中止してはいけない処方薬もありますから、事前のカウンセリングで服薬状況を正確に伝えることが大切です。

術前に見直しておきたいポイント

項目推奨される対応
サプリメント・市販薬1〜2週間前から医師の指示に従い中止する
飲酒施術前日〜当日は控える
喫煙可能であれば2週間前から禁煙する
睡眠施術前日は十分な睡眠をとる

施術前の飲酒と喫煙はダウンタイムを長引かせる

アルコールは血管を拡張させ、術中・術後の出血量を増やします。施術前日からは飲酒を控えてください。喫煙は血管を収縮させて組織への酸素供給を妨げるため、傷の治りが遅くなる原因になります。

理想的には術前2週間から禁煙するのが望ましいとされています。完全な禁煙が難しくても、本数を減らすだけでも回復に違いが出るでしょう。

スケジュールに余裕を持って施術日を決める

仕事や大切な予定から逆算して、少なくとも1週間は人前に出なくても済むタイミングを選ぶと安心です。休暇の直前に施術を受ければ、回復に専念できる時間を確保しやすくなります。

あらかじめ冷却用の保冷剤やコンシーラー、サングラスなどを買いそろえておけば、術後にバタバタせずに済むためおすすめです。

よくある質問

二重埋没法の内出血は何日くらいで目立たなくなりますか?

二重埋没法による内出血は、術後2〜3日にもっとも濃くなり、その後は徐々に色が薄れていきます。多くの方は7〜10日ほどでメイクをすれば隠せる程度に落ち着き、2週間前後でほぼ消失します。

ただし留める点数や体質によっては3週間近くかかることもあります。色が紫から黄色へと変化していれば、順調に回復している証拠ですのでご安心ください。

二重埋没法の術後に内出血を早く消すためのセルフケアはありますか?

術後48時間以内は保冷剤をタオルで包んでまぶたをやさしく冷やし、血管の拡張を抑えてください。就寝時は枕を高くして、まぶたに水分がたまるのを防ぐことも効果的です。

3日目以降は冷却から温めるケアへ切り替え、常温〜やや温かいタオルでまぶた周辺の血行を促します。この切り替えによって皮下にたまった血液の吸収が早まります。

二重埋没法のダウンタイム中にアイメイクはいつから可能ですか?

一般的には術後5〜7日でアイメイクが許可されることが多いですが、傷の治り具合には個人差があります。必ず担当医の診察を受けてからメイクを再開してください。

傷口がふさがりきっていない段階で化粧品を塗ると、感染や炎症のリスクが高まります。メイク解禁後も低刺激のクレンジングを使い、まぶたをこすらずにやさしく落とすことを心がけましょう。

二重埋没法の施術後、内出血があるときに仕事へ復帰しても大丈夫ですか?

デスクワークなど身体への負担が少ない仕事であれば、術後2〜3日で復帰する方もいらっしゃいます。ただし腫れや内出血が気になる場合は、1週間ほど休みを取ると安心です。

接客業など人前に出る機会が多い方は、メイクでカバーできる時期まで余裕を見たスケジュールがおすすめです。サングラスやメガネを活用すれば、内出血が完全に消える前でも外出しやすくなります。

二重埋没法で内出血がひどい場合、糸が外れたり失敗したりしている可能性はありますか?

内出血がひどいこと自体は、糸の固定が外れたことを意味するわけではありません。針が太い血管の近くを通った場合や、体質的に出血しやすい方は、見た目上の内出血が強く出ることがあります。

ただし1週間以上経過しても腫れが引かない、強い痛みや熱感が続く、視力に変化があるといった症状があれば、合併症の可能性も否定できません。不安を感じたら自己判断せず、早めに担当医に相談してください。

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この記事を書いた人

形成外科専門医 王子富登
形成外科専門医
王子 富登

オジスキンクリニック顧問医師 / 医学博士

2010年、慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学病院形成外科、東邦大学医療センター佐倉病院形成外科(医局長)などを経て現職。

形成外科専門医として大学病院で研鑽を積み、2016年度には眼瞼下垂手術の執刀症例数が千葉県最多を記録。まぶた眼瞼外来の開設や、大手美容クリニックでの勤務経験も併せ持つ。
二重手術、眼瞼下垂手術、二重修正手術、逆さまつげ手術など、まぶた治療において豊富な経験を有し、初回手術から難症例まで幅広く対応している。

また、日本美容外科学会(JSAS・JSAPS)などにおいて、まぶた手術や修正手術に関するシンポジウム・パネルディスカッションへの招待演者として多数登壇し、専門的な知見の発信も行っている。

「目の前の患者さんを自分の家族だと思ってメスを持つ」を信条に、二重整形、眼瞼下垂、まぶたのたるみ治療、他院修正など、“まぶた治療”のスペシャリストとして、機能性と美しさの両立を追求した緻密な手術を行っている。

【所属学会】
日本形成外科学会
日本美容外科学会(JSAPS)

学会発表歴はこちら

2025年 第113回日本美容外科学会(JSAS)

  • 「眼瞼修正シンポジウム」招待演者
    演題:「治しにくい二重切開、治しやすい二重切開 ― 修正手術の現実からみるその違い ―」
  • 「ラウンドテーブルディスカッション ~眼瞼下垂を極める~」招待演者

2024年 第47回日本美容外科学会総会(JSAPS)

  • 「二重修正シンポジウム」招待演者
    演題:「重瞼における“姿”=“重瞼の強さ”を意識した修正手術」

2023年 第47回日本美容外科学会総会(JSAPS)

  • 「パネルディスカッション 眼瞼形成術後の修正術」招待演者
    演題:「二重まぶたの修正手術を考える」
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