東京・埼玉で受ける
陥没乳頭手術|
症例写真付きでわかる
術後ケアとダウンタイム

陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)は、見た目だけでなく授乳機能にも影響する疾患です。
特に「将来母乳で育てたい」と希望する女性にとっては、乳頭が吸啜されにくい状態が大きな壁になります。国際論文でも、授乳中の保存的治療(陰圧法やシリンジ法)の現実的な困難さが指摘されており、妊娠前の外科的手術が有効かつ現実的な選択肢とされています。
本記事では、最新の知見とともに、当院の症例を交えながら、陥没乳頭の治療についてわかりやすく解説します。

目次

1.陥没乳頭とは?

陥没乳頭とは?

陥没乳頭とは、乳頭が皮膚の下に埋もれ、十分に突出しない状態を指します。先天的に発症する場合もありますが、授乳や外傷、加齢による後天的要因で生じることもあります。軽度の場合は刺激で乳頭が一時的に突出しますが、重度の場合は手で牽引してもほとんど出ない状態です。

陥没乳頭は、美容面だけでなく授乳や衛生面に影響を及ぼすことがあります。乳頭が陥没していると、皮脂や垢が溜まりやすく、炎症や感染症のリスクが高まります。また、乳児が乳頭を吸着しにくく、母乳育児に支障をきたす場合もあります。さらに、見た目のコンプレックスにより心理的負担や自信喪失を抱える方も少なくありません。

陥没乳頭は、程度により軽度・中等度・重度に分類されます。軽度では非手術的な方法で改善可能な場合がありますが、中等度以上では外科的手術が推奨されます。特に授乳希望のある女性や美容的改善を希望する方にとって、手術は安全性と満足度の高い治療法です。

2.手術前に知っておきたいこと

手術前に知っておきたいこと

手術前の生活習慣や創部管理は、術後の合併症や再発リスクを低減するために非常に重要です。

手術前の注意ポイント

項目 内容
創部の清潔 手術前に乳頭周囲を丁寧に洗浄。感染兆候がある場合、手術延期になることも。
休息
・栄養
十分な睡眠とバランスの取れた食事で免疫力を高め、治癒を促進。
薬の
服用
術後2週間は腫れが遷延する可能性があるため控える。
アルコール
制限
術後2週間は腫れが遷延する可能性があるため控える。
禁煙 喫煙は血流を悪化させ、治癒遅延や合併症リスクを高める。創部の色素沈着の原因にも。

3.手術後の経過とケア

手術後のケアとダウンタイムを理解することで、トラブルを防ぎ、回復を早めることができます。

当院の術後の流れ

時期 内容
手術直後 局所麻酔のため歩いて帰宅可能。特殊なフィルムで乳頭を保護した状態で帰宅していただきます。手術後は簡単なデスクワークであれば直後からでも可能ですが、重いものを持つ等の作業は出血が増強する可能性があるため避けていただきます。
1~2
週間後
抜糸を行います。この間、必要に応じてガーゼ交換を自宅で実施します。血流が豊富な部位なので出血が少量続くこともあります。抜糸後は乳頭保護器具の装着開始。
2
週間前後
腫れや内出血が軽快してきます。アルコールや喫煙は控える。
1
か月~3か月
乳頭保護器具の継続をしていただきます。定期的に経過フォローをさせていただきます。
6
か月
最終経過確認(必要に応じて)

術後ケアのポイント

    1.創部は清潔に保ち、指示通りに薬を
    服用する

    2.腫れや痛みは通常1〜2週間で落ち着く

    3.デスクワークなど軽い活動は
    当日から可能

    4.激しい運動やアルコール、喫煙は控える

    5.乳頭保護器具は医師の指示に従って
    装着することで再発リスクを下げられる

4.陥没乳頭手術のリスクと副作用

Q1:母乳育児は可能ですか?

A:重度の陥没乳頭では母乳育児は困難なことが多く、乳腺炎や乳腺下膿瘍の原因となります。母乳育児を検討される場合は妊娠前の手術が推奨されます。

Q2:傷跡は残りますか?

A:傷跡は最小限で、ほとんど目立ちません。過去に瘢痕やケロイドのある方は、残る可能性があります。

Q3:腫れやあざはどのくらい続きますか?

A:術後2週間でほとんど解消します。

Q4:感染の兆候は?

A:当院では感染された方は現在までにいらっしゃいませんが、創部を不潔にしてしまったり、喫煙があると感染のリスクが高くなります。38度以上の発熱、腫れや赤みの悪化、傷口の悪臭や耐え難い痛みが現れた場合は受診してください。

Q5:乳首の感覚は変わりますか?

A:術後数ヶ月はしびれや知覚鈍麻・過敏症が生じることがありますが、ほとんどの場合に回復します。

Q6:漿液腫は起こりますか?

A:まれに乳房下に小さな体液の塊が形成されることがありますが、通常3週間以内に自然消失します。

Q6:壊死のリスクはありますか?

A:稀ですが、手術中に乳首の組織が壊死する可能性はあります。当院では形成外科専門医が血流を意識した手術を行っておりますので安心して手術を受けていただけます。

5.症例紹介

20代女性

授乳希望あり。重度陥没のため乳頭突出は用手的には困難な方。

術式:乳管温存法を実施。術後は2週間で抜糸を行い、その後保護器具にて保護継続。
乳頭の突出は良好であり自然な形態を保てている。傷跡はほとんど目立たない。


6.専門医による治療で安心|
当院のこだわり

陥没乳頭の手術には繊細な技術が求められます。誤った方法で行うと、乳頭壊死や再陥没のリスクもあるのが陥没乳頭の手術です。安易に受けるのは危険が伴います。

当院では、形成外科専門医がすべての手術を担当し、以下の点にこだわっています。

• 多数の術式から、患者様の状態に合わせた
最適な方法を選択
• 乳管温存を可能な限り優先
• 術後の乳頭固定保護器のカスタマイズ
• 丁寧なアフターケアと定期フォロー

その結果、感染ゼロ・皮膚や乳頭の壊死ゼロで安全な手術を提供できています。

7.まとめ

陥没乳頭手術は美容的改善だけでなく、授乳・衛生面の改善にも寄与します。術後ケアを正しく行うことで、腫れや痛み、感染のリスクを最小限に抑えられます。形成外科専門医による手術は、安心して受けられる安全性と自然な仕上がりを提供します。
以前のコラムもぜひご参考にしてください。

以前のコラム

【医師監修】
陥没乳頭で授乳は可能?
シリンジ法(吸引器)ってどうなの?

症例写真付きで解説

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陥没乳頭の治し方

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陥没乳頭の手術について

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この記事の監修医師

山田果林(形成外科専門医/東京女子医科大学形成外科所属・都内美容クリニック院長兼任)
中島由佳理(形成外科専門医/慶應義塾大学形成外科所属)

関連リンク

国際論文

陥没乳頭に関する専門ページ

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日付:   カテゴリ:女医のきれいブログ

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