GLP-1「サクセンダ」副作用とダイエット効果を天秤にかけてみた

前回の記事でGLP-1ダイエットについて

GLP-1ダイエットとは?

どういう薬?

なぜ痩せるの?

効果はでるのか?

というところを書きました。

前回記載した内容はこちら

今回はその副作用・リスクについてじっくり記載していきたいと思います。

これを把握したうえで、サクセンダを使用するかどうかを決めてくださいね。

 

サクセンダの副作用、よく聞くものをまとめてみた

 

サクセンダは国内ではビクトーザという名前で糖尿病治療薬として2010年に認可をうけました。

それからは国内でも実際に使用した人の副作用データが集まっているのでまとめていきたいと思います!

 

 

低血糖症状

低血糖症状が起こるとカラダがだるーくなってきたり、心臓がばくばくしたり、眠くなったり。

ただし、ズバッと書くと、サクセンダでは低血糖症状は起こりにくい!のです。

血糖を下げるホルモン=インスリンをむやみに出してどんどん血糖を下げる薬もありますが…この注射は血糖が高くなった時だけ血糖を下げる効果が出るので非常に安全性が高い薬。

食事摂取後の血糖値急上昇もゆるやかにしてくれるので太りにくくしてくれる効果も。

しかしながら、低血糖が起こる可能性はゼロではありません。

 

①過度な食欲抑制効果で、食事摂取がまったくなくなってしまったとき

食事をとらなくなってしまうと当然血糖値は下がります。

ですので、食欲がなくなってもちゃーんと食事は摂っていただくようお願いしています。

もちろん、それでも体重は減っていきます。

 

②他の糖尿病薬と併用してしまったとき

そもそもサクセンダは糖尿病治療中の方は使えません。

糖尿病治療薬は毎日頻回な血糖値測定のうえ、使用する薬剤を決めていきます。

サクセンダも食後血糖値に影響を与えてしまうため、血糖コントロールを的確に行うために糖尿病内科のドクターに従っていただきます。

特にSU薬やグリニド薬との併用はNG。

 

ただし、サクセンダによる低血糖の報告は実際に少ないのです(食事摂取不良は別です)。

愛媛大学のドクターの報告によると、

サクセンダを4本(1本3~4週間分)を自殺目的に一度に注入した方がいたそうです。

ただし、血糖値はずっと100~144㎎/dlで保たれていたそうで。

80㎎/dl以下になると低血糖と分類されますが、サクセンダでは本当に低血糖にならないことがよくわかりますね(^^;

 

便秘

 

25%の方で起こります。消化器の動きを抑制することが原因です。

もっとも体重減少が起こる2~3か月で起こりやすいのですが、不思議とその後は改善傾向にあります。

なかなか改善しない、という方は整腸剤内服でするっといきます。

 

吐き気、胃もたれ

これもよく起こります。実は一番多い副作用。

吐き気が出てしまう方は実に40%。

これも4~8週のうちに落ち着いていくことがわかっています。そして、吐き気が出やすい方のほうが体重減少の度合いが多いことがわかっています…が、これはなんとなく想像通りですね(^^;

胃の幽門部(出口)を収縮させる力があることが原因ですが、これにより食べたものが長く胃にとどまってくれ、お腹いっぱいな状態をつくりだしてくれるというダイエット効果にもつながっています。

 

下痢

便秘とは対照的に下痢が起こる可能性もあります。おおよそ20%の方に生じる可能性がありますが、これも時間とともに改善していく傾向にあります。

その他の副作用は↓の表のとおりです。

ここにあるような副作用は全然へっちゃら!という方もいらっしゃると思います。

正直、4~12週でかなり改善してきてしまう一時的なものが多いですしね。

 

では、

命の危険があるような重篤なリスクはないのでしょうか。

頻度は少ないものの、報告はあがっています。

 

胆石発作

実は、サクセンダは胆のうの収縮をゆっくりにする働きがあり、胆石ができやすくなります。

もともと胆石がある方は腹痛発作が起こりやすくなります。

200人いたら1人程度、と頻度は非常に少ないのですが、胆のうの収縮に影響を及ぼす脂っこい食事はGLP-1ダイエット中は控えたほうが良いともいわれています。

膵炎

以前は、サクセンダと急性膵炎の関連性がいわれていましたが、現在は研究が進み、膵炎発症率を上昇させることはない、といわれています。

ただし、もともと肥満がある方は膵炎を発症しやすいため、治療薬とは関係なく注意は必要です。飲酒やあぶらっこいものの摂取は控えましょう。

腫瘍

サクセンダと同等の薬剤において、甲状腺・膵臓の腫瘍の発症率を上昇させるという結果が一時期出ました。その後、こちらも研究が進み200万人を調査した結果、薬剤とは関連性はないでしょう、とのこと。

ただし、もともと糖尿病があったり、肥満症がある方は膵炎や膵臓腫瘍の発症率もあがるため、こちらもいずれにせよ注意が必要です。

 

〇〇な人はサクセンダ使用厳禁。

サクセンダは比較的安全に使用できる薬剤ですが、上記に述べたような副作用があります。

注意点として、以下の方は使用できません。

✓糖尿病

✓腸閉塞の既往

✓膵機能不全

✓甲状腺腫瘍(MEN2の家族歴)

✓妊娠・授乳中(安全性が確立されていません)

✓うつ病の既往

 

GLP-1ダイエットの前にしておくべきこと

 

サクセンダを使用する前にはからなず採血をしてください。

すでに記載したように、ダイエットには非常に効果のある画期的な薬剤ですが、まれながら怖い副作用はありき。

自分では気づかないうちに膵臓が弱っていたり、肝機能・腎機能が弱っている可能性があります。もしくは糖尿病予備軍という可能性も。サクセンダを使用する前に自分の健康状態を知り、サクセンダを使用しても問題ないかどうかチェックする必要があります。

そして、からなず健康的に痩せられているのか、サクセンダの効果がどうなのか、医師にサポートしてもらう必要があります。

薬剤の量の調節も自己判断では行わないでくださいね。

 

一番大切なこと

 

サクセンダ(GLP-1ダイエット)の適応は「肥満症」です。

まれに、とっても細いのにサクセンダを希望される方もいらっしゃいます。

目標体重はそれぞれですが、決して乱用する薬剤ではありません。

逆に、中性脂肪が高い・糖尿病予備軍・肥満・脂肪肝・狭心症…などの肥満に伴う疾患を抱えている方は、サクセンダを使用することで疾患が良くなっていくことがわかっています。

まとめ~サクセンダを使用したほうがいい人~

 

医師から痩せなさいといわれた方

痩せて健康的になりたい方

コロナで太ってしまった方

運動が続かない方

間食がやめられない方

自分のちょうどよい体重よりオーバーしてしまっている方

 

診察のうえ、クリニックでダイエットをサポートさせていただきます(^^♪

目指せ、健康ベスト体重!

 

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日付:   カテゴリ:ダイエット, 女医のきれいブログ

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