乳頭縮小術で失敗?
再手術はできるの?【埼玉・東京】

目次

執筆者:形成外科専門医
中島由佳理医師
慶應義塾大学病院 形成外科

東邦大学卒業後、慶應義塾大学形成外科医局へ入局。

大学病院にて臨床経験を積み、専門医を取得。現在も慶應義塾大学にて手術を継続しつつ、オジスキンクリニックにおいても手術や皮膚科外来を行う。

細かい手術を得意とし、傷跡を徹底的に考慮したアフターケアを心がけている。
フランス語、英語、日本語での対応が可能。

乳頭縮小について

乳頭形成術としても知られ、乳頭のサイズ、形状、または高さを整える目的とした美容外科手術です。

適応のある方:

乳頭の大きさや形、高さ、左右差に悩んでいる人は、手術を検討してもよいと言われています。生まれつき乳頭が大きい場合や授乳により伸びてしまった場合、またアトピー性皮膚炎など掻いてしまうことで乳頭が伸びてしまうこともあります。

手術内容:

乳頭縮小手術は通常、局所麻酔下で行われるため、日帰りでできる手術です。医師と慎重に理想の乳頭のサイズを相談したうえで、マーキングを行い、余分な組織を除去し、希望するサイズと形状になるように乳頭の形を再形成します。

術後の経過:

回復にかかる時間は人によって異なりますが、数日から 1 週間程度、軽度の不快感、腫れ、あざが生じることがあります。ほとんどの場合は数日以内に通常の活動に戻ることができますが、数週間は乳頭に負担がかからないよう過ごしていただきます。

結果:

乳頭縮小手術の効果は通常永続的ですが、体重の変動や加齢などの要因が時間の経過とともに乳頭の形がまた変わってくる可能性はあります。しかし、今までのコンプレックスが解消され、温泉やプールなどを楽しむことができるようになり、非常に満足度の高い手術のひとつです。

リスク:

他の外科手術と同様、乳頭縮小術には感染、出血、傷跡、乳頭の感覚の変化、結果への不満など、いくつかのリスクが伴います。資格のある手術経験豊富な形成外科専門医を選び、手術を受ける前に徹底的に話し合うことが重要です。

乳頭縮小術は男性や
トランスジェンダー手術時にも行います

トランスジェンダー手術時にも行います
乳頭縮小術は授乳後に変化した乳頭を整えるために女性が行うことが多い手術ですが、実は男性にも非常に人気がある手術です。

水着やTシャツの際に乳頭の大きさや形が気になりやすいため、プールや海を楽しむことができなかった、という男性が非常に多くいらっしゃいます。

また、女性から男性へのトランスジェンダー手術の際も乳頭縮小は大切です。

男性の服装は女性よりも乳頭を他人と比べる機会が多いからこそ、理想とする乳頭の大きさや形を医師と共有してから手術に挑むことが非常に大切です。オジスキンクリニックでは男性の乳頭縮小も取り扱っており、複数の形成外科専門医が在籍するため男性医師を指名することも可能です。

詳細は男性の乳頭縮小のHPをご覧ください。

男性の乳頭短縮ページはこちら

コラムにも詳しく記載しています。

コラムはこちら

乳頭縮小術をして満足いかない原因

乳頭縮小術をしても結果が理想と異なってしまう場合があり、当院でも他院の術後修正を依頼されることがあります。

乳頭縮小術をしたけど小さくならなかった

一番多いのは思ったよりも小さくならなかった、という訴えです。
乳頭の手術は乳腺外科や産婦人科では扱いません。乳がん術後に乳頭を作る際も乳がんは乳腺外科医が担当しますが、乳頭を作成するのは「形成外科医」なのです。乳頭の血流を熟知しているのは形成外科だけなのです。
「これ以上小さくしたら血流が悪くなってしまうかも…」という心配があるのは良いことですが、その塩梅がわかっていない場合は「まだまだ小さくしても問題ないのに、怖がってしまい少ししか小さくできない」という結果に至るようです。

乳頭縮小術をしたが乳頭の形が
変わってしまった、左右差が出た

これもよくある訴えのひとつですが、形成外科医は見た目を整える科だからこそ左右差や理想の形に関しても手術中によく確認することを徹底するのが基本姿勢です。術中に何度も確認し、納得がいくまで手術を行います。もちろん、肉眼での確認となるため、0.1㎜単位で調整するのは困難ですが、常識の範囲からかけ離れた左右差はないように仕上げます。
ただし、もともとの乳頭の形がいびつ(分裂乳頭など)であり術後にどうしても左右差が残る場合などは、それを予め医師患者間で共有したうえで手術を行います。
形成外科医に手術を執刀してもらうのは前提として、左右差や形について術後に気になる場合は再度修正が可能かを執刀医に相談してみてもよいかと思います。

乳頭縮小術の傷跡が目立つ

乳頭や乳輪はもともと色素がついている場所なので、実は傷跡が白く目立つことがあります。だからこそ皮膚表面だけではなく、皮下組織をぴったりと縫合することが大切になります。これは他の科では使わないような極細の糸や針を使用して皮膚を縫合したり、指先の血管を繋げる手術を日ごろから行ってきた形成外科医にしかできない手技といっても過言ではありません。
ただし、傷跡が赤く盛り上がってしまった、という場合は縫合手技の問題ではなく体質の問題となります。この場合は「肥厚性瘢痕」もしくは「ケロイド」の可能性があり、万が一、赤みが強く硬結が出てきた場合は主治医に相談してみてください。

再手術はできる?できない?

結論として、再手術は可能です。
ただし、一度手術をしている部分は「瘢痕」といって硬くなっています。手術回数が増えるほど血流も悪くなるため乳頭壊死の可能性も高くなります。乳頭が壊死してしまうと乳頭部分が平坦化する可能性があります。
その場合は乳頭再建といって、乳輪部分から乳頭を新たに作り直す必要がありますが、自然な乳頭を作成するのは形成外科専門医にとっても非常に難しい手技となります。
再手術を受ける際の注意点を必ず読んでください。

乳頭縮小術の再手術を受ける前に気を付けること

乳頭縮小術の再手術を受ける前に気を付けること

手術直後は再手術ができない

手術により、腫れや内出血が出ているときはもちろんですが、術後1か月後に傷跡はもっとも硬くなり、その後3か月程度でなじむといわれています。この期間は再手術はせず、傷の治りを待ちましょう。また、傷跡が白く浮き出てくるのも2~3か月後からになります。

術後のダウンタイムをしっかりとる

通常、乳頭の手術は日常生活への復帰は当日からでも問題ありません。
ただし、再手術の場合は乳頭へ負担がかからないように初回手術よりも気を付けなければなりません。体を洗う際に乳頭が引っ張られたり、下着で乳頭が強くつぶされたりすることで、傷跡が開く可能性があります。
術後のケアについてはクリニックによく確認をしてください。

術感染のリスクが高くなる

再手術は血流が悪くなるため、傷口の感染リスクが高くなります。傷口にばい菌がつくと、傷がきれいに治りにくいうえに、最悪の場合は乳頭が壊死する可能性があります。術後はしっかりシャワーを浴びることができるような日程で手術を予約してください。

形成外科専門医を探す

医師の中にも「専門医」が存在します。臨床において乳頭の手術を経験しているのは「形成外科専門医」のみです。乳頭をどこまで小さくしてもよいのか、血流を考慮して手術をすることができるうえ、ご希望に合わせて数通りの手術方式から最適なものを提案することができるはずです。

再手術は「専門医」を
頼らざるを得ない理由

再手術となると、傷口は硬くなり、縫合にも技術が必要になるため手術の難易度は高くなります。

  • 血流を考慮した手術をする
  • 傷跡を目立ちにくくする
  • 理想の乳頭に近づけるため、複数の術式を知っている医師に執刀してもらう

これらを考えると、形成外科専門医に執刀してもらうことがまずは大前提になります。
そして、カウンセリングにて手術のお話を実際に聞き、美的感覚が合う医師を見つけることが大切です。
形成外科専門医は下記ページから探すことができます。

こちらから

まとめ

まとめ
乳頭手術は非常に需要が高い手術であり、乳頭の大きさや形がきれいになることで温泉やプールを心から楽しめるようになる素晴らしい手術です。
乳頭縮小の再手術は可能ですが、執刀医は慎重に選んでください。
オジスキンクリニックは慶應義塾大学形成外科と提携し、乳頭縮小術を行っています。
また、酒井成身先生(日本の乳頭手術技術を世界に発信し、乳頭の手術の世界的パイオニア)の直接指導を受けた形成外科専門医が複数在籍しています。男性の乳頭縮小に関しては、必要に応じて男性医師を指名することも可能です。
再手術はリスクも伴いますが、理想の乳頭を形成するお手伝いができればと思っております。

参考文献

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