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ボトックスが効かない?これって抗体…?

オジスキンクリニックの吉原です。

今日はボトックスについてです。

ボトックスは1970年頃から継続して行われている歴史ある「しわ」の治療方法です。

最近は毛穴治療や多汗症治療などにも応用されていて、もはやなくてはならない治療です。

ただし、よーく調べると「ボトックス 効かない」「ボトックス 抗体」なんて言葉もあり、疑問や不安がある方もいると思います。

今日はそのあたりを記載していきたいと思います。

ボトックスに関する大規模試験

実は、ボトックスに関する大規模な臨床試験が2010年に論文になっています。

Meta-analysis of neutralizing antibody conversion with onabotulinumtoxinA (BOTOX®) across multiple indications

2240名の患者さんに対してボトックス治療を行い、抗体ができるのか、そして効果が出なくなるのかを確かめた研究です。

治療内容は頚部ジストニア、多汗症、脳卒中後の痙性、過活動膀胱、眉間のしわ。

【結果】

1~15回のボトックス治療(平均3.8回)

ボトックスに対する抗体ができた→11人

そのうち実際に効果が出にくくなってしまった→3人

 

眉間のしわは10~20単位と使用量が少ないのですが、残りの治療は100~500単位ほど使用することともある治療です。

今回の試験では眉間のしわに打っていた方で抗体ができてしまった方はたった1人で、効果が出なくなってしまった方はいませんでした。

他にもたくさんの研究があります。

Monheit G.D., Cohen J.L., Reloxin Investigational Group Long-Term Safety of Repeated Administrations of a New Formulation of Botulinum Toxin Type A in the Treatment of Glabellar Lines: Interim Analysis from an Open-Label Extension Study. J. Am. Acad. Dermatol. 2009;61:421–425. doi: 10.1016/j.jaad.2009.03.049.

1968人の被験者に1年以上眉間のボトックスで治療をしたければ1人も抗体を持たなかった、などなど。

抗体ができること自体は非常にまれだということがわかるかと思います。

ただし、可能性はゼロではありません。

抗体ができやすい打ち方

ボトックスは、使用する量が増えたときに抗体ができやすくなるといわれています。

実際に年間使用量が合計500単位を超えると抗体ができやすくなることがわかっています。

500単位ってどれくらい?という方のために…

・梅干しじわボトックス おおよそ4~8単位

・目尻や眉間ボトックス おおよそ12~20単位

ボトックスで500単位使用するとなると顔中のしわをすべてなくす量を年に10回も打つことになります。そんなことはまずありません。

ただし、気を付けなければいけないのが

・エラボトックス

・肩ボトックス

・ふくらはぎボトックス

です。これらの治療は1度に50~150単位使用することもあります。

肩ボトックスと同時にエラボトックスを年に3回するだけで抗体産生リスクが高まります。

もちろん、500単位超えたら全員起こるわけではありませんが、注意が必要です。

High prevalence of neutralizing antibodies after long-term botulinum neurotoxin therapy.
Albrecht P, Jansen A, Lee JI, Moll M, Ringelstein M, Rosenthal D, Bigalke H, Aktas O, Hartung HP, Hefter H
Neurology. 2019 Jan 1; 92(1):e48-e54.

大きな筋肉に効果を出すためにはボトックスも量が必要になりますが、頻繁に打ちすぎないようにしましょう。

最初の数回こそ3~4か月間隔で打ち、その後は半年~1年おきくらいが理想ですね。

 

効果が出にくい理由は抗体ではない?!

「ボトックスの効果が出にくくて、きっとわたし抗体があるんです」

とおっしゃる方がやはりいらっしゃいます。

実はボトックスが効かない、とおっしゃる方のうち大半がボトックスが適切な筋肉に効いていないかボトックス量が相対的に少ないかのどちらかと言われています。

Jinnah H.A., Goodmann E., Rosen A.R., Evatt M., Freeman A., Factor S. Botulinum Toxin Treatment Failures in Cervical Dystonia: Causes, Management, and Outcomes. J. Neurol. 2016;263:1188–1194. doi: 10.1007/s00415-016-8136-x

まずは効果をしっかり出すために必要な量が必要な場所に確実に投与されているのかを確認してください。

それで大半の方のボトックスの悩みは解決されるはずです。

それでも効果が出ないとき…

実はボトックスは抗体ができなくても効果が表れにくくなる方が一定数います。

その場合は、効果こそ出るものの通常の4~5倍量のボトックスが必要になってきます。

抗体を検査しても抗体が検出されません。

ただし、効果は出るため、その量を打ち続けていく方が多いようです。

量が必然的に増えてしまうため、抗体産生リスクも高まってしまうのが注意点。

量が多く必要な方は年間に打つ回数を少し調整していきます。

抗体ができるともう二度とボトックスは打てないのか。

非常にまれではありますが、ボトックスの効果が抗体により出なくなってしまった場合。

実は10~36か月ボトックスを打たずにおくと、抗体がなくなることがわかっています。

抗体がなくなればボトックスを再度打ち効果を感じることができますのでご安心ください。

効果がない?ボトックスの種類を変える?

ちなみに、ボツリヌストキシン製剤はたくさん種類があります。

美容目的に使われるものは比較的抗体ができにくいボツリヌストキシンAというもの。

実はボツリヌストキシンBというものも存在します。

ボトックスに対する抗体ができてしまい、効果が出なくなった場合にBを使用することもありますが、Aに比較してBは抗体をつくりやすい製剤です。

つまり、すでに抗体がある時点でBに対しても抗体を作りやすいということがわかっています。

効果が実感しにくいからとむやみにいろいろな薬剤を投与するのも考え物です。

まとめ

ボトックスに対して抗体をつくってしまうことはとてもまれです。

ただし、可能性はゼロではありません。

ボトックスを打っていて、効果を実感しにくくなってきた場合は

①適正な量を打っているかを確認する

②適正な筋肉に打っているかを確認する

①、②を確認し、それでも効果が感じられない場合は

1年程度ボトックスをお休みするのが良い方法かもしれませんね。

 

ボトックス治療は美容医療の中でも歴史が古く、安全性が立証されています。

しわがどんどん深くなる前に、アンチエイジング目的にするのには一番良い治療だと思います。

イギリスの研究によると、

シミ改善= マイナス1.05歳
シワ改善= マイナス10.84歳
シミ+シワ改善= マイナス15.85歳

ということがわかっています。

しわ治療は若返りにコスパがよいです。

ボトックスで10歳の若返りを実感してみてください♡

 

 

 

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日付:   カテゴリ:しわ, ボトックス, 女医のきれいブログ

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