瞼板法は取れやすい?挙筋法とどっちが長持ちするか構造上の安定性を検証

瞼板法は取れやすい?挙筋法とどっちが長持ちするか構造上の安定性を検証

埋没法の持続力は固定する組織の硬さと柔軟性のバランスによって決定します。瞼板法は強固な組織を支柱にするため初期固定に優れますが、組織侵食のリスクを伴います。

挙筋法は筋肉の柔軟な動きに連動するため負荷を分散しやすく、長期的には挙筋法の方が消失リスクを低減できる構造を持っています。

本検証では両術式の物理的な安定性を解剖学的な視点から深掘りし、あなたのまぶたに最適な選択肢を提示します。

目次

埋没法の持続期間を決める構造的な違い

埋没法の持続性は、糸を固定する対象が硬い板状の組織であるか、柔軟な筋肉であるかという解剖学的な差異によって根本的に異なります。どちらが長持ちするかを正確に判断するには、まぶたを動かす力の伝達経路を深く理解し、糸にかかる負担の変化を見極めることが大切です。

固定対象となる組織の硬さと性質

瞼板法が対象とする瞼板は、まぶたの縁にあるコラーゲン線維が密集した非常に硬い組織です。これは軟骨のような弾力と強度を持っており、糸を通した際の初期固定力において非常に優れた力を発揮します。

一方で、挙筋法が対象とする上眼瞼挙筋腱膜は、目を開ける際に活発に収縮する動的な組織です。筋肉特有の軟らかくしなやかな性質を持っており、この違いが術後の馴染みや引きつれ感の差として現れます。

組織の性質が硬いほど糸はずれにくいと考えがちですが、実際には硬い組織ほど糸による侵食を受けやすい側面があります。この矛盾した特性を理解することが、長期的な安定性を考える上での重要な鍵となります。

瞬きによる動的な負荷の伝わり方

人間は一日に約2万回の瞬きを繰り返しますが、この動きが埋没法の糸を緩ませる最大の要因となります。瞼板法の場合、硬い組織に固定された糸は瞬きのたびに上下に強い力で引っ張られ続けます。

対して挙筋法では、筋肉の動きに合わせて糸自体も柔軟に連動して動くため、一点に過度な負荷が集中しにくいです。この衝撃の逃がし方の違いが、年月を経たあとのラインの消えにくさに直結します。

固定部分が組織と共に移動できるかどうかは、糸の素材的な劣化を防ぐ意味でも非常に重要です。静的な強さを求めるか、動的な柔軟性を求めるかが、術式選択の大きな分かれ道になることは間違いありません。

糸の深さとライン形成の安定度

二重のラインを形成するには、皮膚の裏側とまぶたを持ち上げる構造を確実に連結しなければなりません。瞼板法は皮膚のすぐ裏にある浅い組織を繋ぐため、ラインがくっきり出やすい傾向にあります。

挙筋法はより深い位置にある筋肉と皮膚を繋ぐため、目を閉じた時の平坦さが保たれやすく自然な食い込みを実現します。固定位置が深いほど、外部からの刺激を受けにくいため安定性が増すという側面があります。

深い位置での固定は、皮膚表面の凹凸を防ぐ効果もあり、見た目の美しさを長期間維持する助けとなります。構造的な厚みを利用した安定化は、埋没法において非常に有効なアプローチの一つと言えるでしょう。

構造比較の基礎知識

比較項目瞼板法挙筋法
固定組織瞼板(硬い)挙筋腱膜(軟らかい)
連動性組織が動かない筋肉と共に動く
食い込み浅い位置で固定深い位置で固定

瞼板法が外れやすいと言われる物理的な理由

瞼板法においてラインが消失しやすい理由は、硬い組織に柔軟な糸を結びつけることで生じる組織の侵食と、固定範囲が点に限定される点にあります。元の形に戻ろうとする力が常に糸にかかり、結び目が移動してしまうのです。

組織の硬さがもたらす反発力の正体

まぶたを形成する瞼板は形が変わらない強固な構造であるため、そこに糸を通すと糸には常に引きちぎる方向の力が働きます。糸をきつく結ぶほど組織を締め付ける力が強まり、血流が阻害されるリスクが生じます。

この組織の退行変性が進むと、糸が支えていた場所の強度が失われ、二重の折り返しの起点が崩れてしまいます。初期の強固な固定が長期的には組織への負担となり、逆説的にラインを消し去る原因を作ります。

硬い壁に細い糸を食い込ませている状態を想像すると、その不安定さが理解しやすいはずです。組織が糸を異物として押し出そうとする力も、瞼板のような密度の高い組織ではより顕著に働く傾向があります。

一点集中のテンションによる緩みの発生

瞼板法は通常、特定の数カ所に糸をかける点留めが主流ですが、この点に瞬きのすべての衝撃が集中します。ナイロン製の糸は非常に細く、日常的な動きによってわずかずつ伸びが生じることが確認されています。

硬い組織を貫通している糸が少しでも伸びれば、皮膚を引き上げる力が伝わらなくなり、二重の溝が消滅します。また、目をこする癖がある場合、瞼板という硬い下地の上で糸が擦れ、摩耗による断裂を招きます。

組織の遊びが少ないことが、構造的な耐久性を下げる一因となっている事実は否定できません。一点への負荷をいかに分散させるかが技術的な課題となりますが、瞼板法の構造上、完全な分散は難しいのが実情です。

加齢による瞼板の組織変化と持続性

年齢を重ねるごとに瞼板自体の厚みや弾力が変化することも、持続期間に大きな影響を与えます。皮膚が薄くなり瞼板が脆くなると、糸を保持する力が弱まり、以前よりも簡単にラインが外れるようになります。

瞼板法はいわば硬い土台に釘を打つような固定方法であるため、その土台が劣化すれば全てのバランスが崩れます。若年層であれば数年持つラインであっても、まぶたの老化が進むと再手術の頻度が高まります。

長期的なスパンで目元の美しさを考えるならば、加齢による変化をあらかじめ織り込んだ術式の検討が重要です。変化に追従できない硬い固定法は、どこかで限界を迎える時期が必ずやってくることを理解すべきです。

ライン消失を招く主な物理要因

  • 組織を糸が切り進む侵食現象
  • 瞬きの反復による糸の素材的な伸び
  • 眼輪匝筋の動きによる糸への摩擦負荷

挙筋法の安定性が高いとされる医学的根拠

挙筋法が長持ちすると評価される根拠は、固定対象である筋肉が衝撃を吸収する役割を果たし、糸への負担を最小限に抑える点にあります。筋肉の収縮に合わせて組織全体が動くため、過度な摩擦や張力が生じにくいです。

弾力性のある組織による負荷の緩和効果

挙筋法で糸をかける挙筋腱膜は、目を開けるための力を伝達する重要な器官であり、非常に高い柔軟性を持っています。この組織に糸を通すと、筋肉の弾力の中に包み込まれるような形で優しく固定されます。

瞬きのたびに発生する強い引張力をこの弾力性が逃がしてくれるため、糸が組織を切り裂く心配がほとんどありません。このしなやかな保持力こそが、数年経過してもラインが鮮明に残り続ける大きな理由となります。

組織が糸を受け入れ、共に動くことで、異物反応による組織の菲薄化も防ぎやすくなります。筋肉という生命力の強い組織を活用することが、長期的な安定稼働を支える医学的な合理性に繋がっています。

天然の二重に近い解剖学的再現の強み

生まれつき二重の人は、挙筋腱膜の一部が枝分かれして皮膚の裏に繋がっています。挙筋法はこの天然の構造を糸によって疑似的に再現する手法であり、生理的な動きに極めて忠実なのが最大の特徴です。

目を開けるという能動的な動作によって皮膚が自然に引き込まれるため、無理やり折り目を作る必要がありません。筋肉の動きそのものが力となるため、糸にかかる依存度が低く、ラインが残りやすいメリットがあります。

一度組織同士の癒着が起これば、糸の力が弱まっても二重が維持されるケースも少なくありません。構造的な無理のなさが、結果としてメンテナンスの頻度を下げることに貢献し、患者の満足度を高めています。

広範囲での面固定による力の分散能力

挙筋法は、医師の熟練した技術によって筋肉の広い範囲に糸を絡めることが可能です。これにより、一点ではなく面で皮膚を引き上げることができ、一箇所あたりの負荷を劇的に軽減できるメリットがあります。

力が分散されることで、糸が伸びるリスクや組織を切るリスクが大幅に低下します。また、まぶたの裏側にある筋肉との位置関係を調整することで、目の開きそのものを軽くする機能的な改善も期待できます。

機能性と審美性の両立が、結果として物理的な安定性に結びついているのが挙筋法の真髄です。まぶた全体の構造を考慮した立体的な固定は、単なる表面的な処置とは一線を画す耐久性を生み出すことに成功しています。

挙筋法の安定メカニズム

安定要因構造上のメリット期待できる効果
衝撃吸収筋肉が柔軟に伸び縮みする糸への張力を緩和
生理的一体化天然の二重に近い連動性癒着による定着促進
多点・面支持広範囲で組織を支える局所的な組織損壊を防止

まぶたの厚みや脂肪が持続性に与える影響

埋没法の持続期間を左右するのは術式だけでなく、まぶた自体の重量や脂肪の厚みといった物理的な環境が関与します。厚いまぶたは糸を押し返す力が強いため、脂肪の処理や固定方法の工夫が成功の鍵を握ります。

皮下脂肪と眼窩脂肪による外部からの圧力

まぶたの厚みを作る原因には、皮膚の下にある皮下脂肪と、さらに奥にある眼窩脂肪の二種類が存在します。これらの脂肪量が多いと、二重の折り返し地点で強い反発力が働き、糸を絶えず圧迫し続けます。

特に脂肪が多い方の瞼板法では、糸が脂肪の層に埋もれてしまい、ラインがぼやけたり不自然な膨らみが出たりすることもあります。挙筋法であれば深い位置から引き上げるため多少の厚みには対応できます。

しかし、物理的な重さは糸にとって大きなストレスとなる事事実は変わりません。持続性を高めるためには、脂肪の厚さを考慮した適切なカウンセリングを行い、必要であれば事前の処置を検討することが大切です。

ROOFと呼ばれる脂肪層の厚さと反発力

まぶたの上の厚ぼったさに関係するROOFという脂肪層は、非常に硬く重たい組織です。この層が厚いと、目を開ける際に大きな抵抗となり、埋没法の糸に過剰なテンションをかけ続けることになります。

特に幅の広い二重を作ろうとすると、この重たい組織を無理に持ち上げることになり、早期に糸が外れるリスクが飛躍的に高まります。厚いまぶたに対して埋没法のみで対応するには限界がある場合も多いです。

部分切開などによって脂肪を適度に取り除く処置を併用することが、構造上の安定性を確保するための重要な判断となります。土台を整えることが、二重の寿命を延ばすために最も効率的なアプローチです。

皮膚の質感と弾力の個体差による影響

まぶたの皮膚が硬い方や、アイプチの使用によって皮膚が伸びて硬化している方は注意が必要です。このような状態では、糸が皮膚を上手く食い込ませることができず、表面的なラインだけで終わってしまいます。

皮膚が硬ければ硬いほど固定組織との間のテンションは強まり、持続期間は短縮されます。逆に皮膚が薄く柔軟な方は、どちらの術式でも長持ちしやすい傾向にあるため、自身の特性を理解することが重要です。

自分の皮膚の性質を正しく把握し、それに耐えうる強度の固定法を選択することが、満足度を維持するために大切です。無理なデザインを避けることも、構造的な崩壊を防ぐための立派な対策と言えるでしょう。

組織状態と持続リスクの相関

まぶたの状態持続への影響推奨される対策
脂肪が極めて多い反発力で糸が早期に緩む小切開や脱脂の併用
皮膚が硬く厚い折り目が定着しにくい強力な多点留めの採用
皮膚のたるみが強いラインが被さって隠れる適切な幅設定と処置

失敗を防ぐための術式選択の判断基準

納得のいく二重を長く保つためには、希望するデザインと自身のまぶたが持つ解剖学的な特徴を冷静に比較して選ぶことが重要です。ダウンタイムの短さだけを優先すると、早期の修正が必要になる場合があります。

希望する二重幅の広さと術式の適合性

広い幅の二重を希望する場合、固定する位置は必然的に高くなります。瞼板法で高い位置に固定しようとすると、瞼板の最上部を超えてしまい、眼球を圧迫したり目が重くなったりする不具合が生じやすいです。

そのため、幅広の二重を希望するなら、高い位置でも安定して固定できる挙筋法を選択するのが賢明な判断と言えます。逆に、自然な奥二重などを希望する場合は、瞼板法の方が手術時間を短縮できる利点があります。

デザインの好みが術式の制限を受けることも多いため、事前のシミュレーションで自分のまぶたの限界を知ることが大切です。理想と現実の接点を見極める作業が、後悔しない手術への第一歩となるはずです。

過去の手術経験と組織のダメージ状態

初めての埋没法であればどちらの術式を選んでも一定の成果が得られますが、二回目以降は慎重な判断が求められます。過去に瞼板法で何度もラインが消失したなら、構造を変えた挙筋法が有効な場合があります。

また、過去の糸が残っていることが新たなラインの形成を邪魔することもあるため、修正時には古い糸の抜去も検討しなければなりません。まぶたの中にどれだけダメージが蓄積されているかを知る必要があります。

失敗を繰り返すと組織の癒着が複雑化し、将来的な切開法への移行が難しくなるリスクも考慮すべきです。一回一回の手術を大切にし、最も成功率の高い方法をその都度選択する姿勢が、健やかな目元を守ります。

ライフスタイルとダウンタイムの許容限界

仕事や学校の都合でどうしても周囲に気づかれたくない状況であれば、腫れの少ない瞼板法が第一選択となります。しかし、ダウンタイムが短いということは、それだけ組織への関与が浅いことも意味します。

将来的な消失リスクを一定程度受け入れる覚悟が必要になるかもしれません。一方、多少の腫れを許容してでも一生ものの二重に近づけたいのであれば、挙筋法やさらに進んだ多点固定を選択すべきです。

目先の利便性と数年後の満足度のどちらを重視するか、自分自身の価値観を整理しておくことが大切です。医師に自分の優先順位をはっきり伝えることで、ミスマッチのない術式提案を受けることができるでしょう。

選択を左右するチェックポイント

  • 理想とするラインの高さと蒙古襞の張り
  • 術後の腫れを許容できる具体的な日数
  • 過去の埋没法が外れた時期と当時の症状

二重を長持ちさせるための術後の正しいケア

どれほど精巧な手術を行っても、術後の数ヶ月間の過ごし方によって糸の定着度合いは劇的に変化します。特に組織が糸に馴染むまでの期間は非常にデリケートであり、日常の些細な刺激が緩みを加速させます。

目元への物理的な刺激を徹底して排除する

術後に最も避けるべき行為は、目をこする無意識の動作です。目をこすると埋没された糸が組織の中で横滑りし、固定が外れたり組織を傷つけたりしてしまいます。これは術式を問わず共通する最大のリスク要因です。

洗顔やメイク落としの際も、指の腹で優しく触れる程度に留め、タオルで拭くときも押し当てるだけにする工夫が大切です。また、うつ伏せで寝る習慣がある方は、枕との摩擦でまぶたに圧力がかかるため注意が必要です。

目元に一切の物理的負荷をかけないという強い意識が、ラインの寿命を延ばす最も確実な方法となります。日常の小さな習慣を改善することが、数年後のあなたの目元を美しく保つことに直結しているのです。

急激な体重変化とむくみの厳格な管理

まぶたは体脂肪や水分の影響を非常に受けやすい部位であることを忘れてはいけません。手術後に急激に太ると、まぶたの脂肪も増えて二重のラインを押し上げ、糸に大きな負荷がかかってしまいます。

同様に、過度な飲酒や塩分の摂りすぎによるむくみも、まぶたを膨張させて糸を無理に引き延ばしてしまいます。毎日同じようなまぶたのコンディションを維持することが、糸のテンションを一定に保つ秘訣です。

健康的な食生活と適度な運動を心がけ、まぶたの体積変化を最小限に抑えることが、美しいラインを長く楽しむために重要です。自分を大切にする生活習慣こそが、美容整形の成果を最大限に引き出す助けとなります。

コンタクトレンズとアイメイクへの細かな配慮

ハードコンタクトレンズの使用や無理な着脱方法は、まぶたを強く引っ張る動作を伴うため糸を弱める原因になります。術後しばらくはソフトレンズにするか、まぶたを引き上げない着脱法を身につけるのが理想的です。

また、強力な接着力を持つアイプチを術後のライン修正のために併用することも、皮膚を伸ばしてしまい固定を台無しにする行為です。メイクに関しても落としやすい製品を選び、まぶたへの負担を極限まで減らしましょう。

クレンジングでの摩擦は、何年も積み重なると取り返しのつかないダメージになります。美しさを維持するための道具が、逆に美しさを損なう原因にならないよう、正しい知識を持ってケアに臨むことが推奨されます。

術後ケアの重要事項まとめ

カテゴリ避けるべき行動推奨される習慣
物理刺激目をこする、マッサージする優しく触れる、摩擦を防ぐ
生活習慣うつ伏せ寝、暴飲暴食仰向け寝、塩分控えめ
アイケアハードレンズの無理な着脱まぶたを動かさない装着法

長期的な視点で見た二重の修正と維持

埋没法は時間の経過や加齢に伴うまぶたの変化に対応するための、柔軟な選択肢として捉えるべきです。二重のラインが薄くなってきた際、ただ闇雲に糸を追加するのではなく、組織の状態に合わせて修正法を再考しましょう。

追加手術の回数と組織の瘢痕化リスク

二重が取れかかった際に何度も同じ場所に埋没法を繰り返すと、まぶたの内部に瘢痕という硬い傷跡の組織が蓄積されます。これが積み重なると組織が不自然に硬くなり、次に手術をする際に支障をきたす場合があります。

理想的なのは二回、あるいは三回程度の埋没法で持続が得られない場合、術式を根本的に変えるか切開法への移行を検討することです。将来的な手術の余地を残しておくためにも、過度な繰り返しは慎重に避けるべきです。

まぶたの健康を守ることは、単なる見た目の維持以上の価値があります。適切なタイミングで適切な処置を選択できる賢明さが、長期にわたる若々しさと自然な美しさを支える土台となることは間違いありません。

加齢によるまぶたのたるみと構造的な変化

10年、20年という長いスパンで考えると、皮膚のたるみによって二重の幅が狭くなったり形が変わったりするのは極めて自然な現象です。この変化に対して埋没法の糸だけで対応しようとするのは構造上の無理があります。

まぶたが重くなり、かえって老けた印象を与えてしまう恐れもあるため注意が必要です。このような段階では、たるみを取り除く処置や眉下切開といった構造的なアプローチを併用する方が、機能的にも優れています。

現在の二重を維持することに固執せず、自分の年齢に相応しい最適なバランスを模索し続ける姿勢が重要です。変化を受け入れ、その時々の自分を最も輝かせる方法を医師と共に考えていくことが、真のエイジングケアと言えます。

定期検診と信頼できるかかりつけ医の重要性

手術を受けて終わりではなく、数年に一度は専門医によるチェックを受けることを強くお勧めします。糸が露出していないか、組織に異常な緊張がかかっていないかを確認することは、眼球の保護という意味でも大切です。

また、自分のまぶたの履歴を把握している信頼できる医師を持つことで、変化に応じた的確なアドバイスを受けることができます。技術の進歩を正しく享受するためにも、長期的な関係性を築くことが助けとなります。

常に自分の身体の構造を尊重し、無理のない範囲で美しさを追求することが、結果として最も長持ちする満足感を生みます。目元の健やかさを守る意識を持ち続けることが、輝き続けるための秘訣であることを忘れないでください。

年代別の維持戦略

年代まぶたの変化主な対応策
20代〜30代脂肪の厚みや蒙古襞の影響挙筋法、部分脱脂の検討
40代〜50代皮膚の初期たるみ、ハリ不足幅の再設定、眉下切開の併用
60代〜顕著な下垂、まぶたの窪み挙筋前転術などの機能再建

Q&A

瞼板法を過去に受けましたが挙筋法でやり直しは可能ですか?

はい、修正手術としてやり直すことは十分に可能です。多くのケースで、前回の瞼板法の糸が残っていても、挙筋法で新たなラインを作り直すことで持続性を高めることができます。

ただし、前回の糸が原因で引きつれや違和感が強い場合は、新しい糸をかける前に古い糸を丁寧に抜去することをお勧めします。

組織の状態を詳しく診察した上で、あなたに最適な修正プランを立てることが成功の近道となります。

挙筋法だと目が開きにくくなるという噂は本当ですか?

適切な技術で行われれば、挙筋法で目が開きにくくなることはありません。むしろ挙筋腱膜を刺激することで目を開ける力が伝わりやすくなり、軽度の下垂が改善されて目がパッチリする方も多いです。しかし、非常に高い位置に無理な固定を行ったり、未熟な手技で筋肉を損傷したりするとリスクが生じるのも事実です。

症例経験が豊富で、解剖学に精通した信頼できる医師を選ぶことが、トラブルを防ぐ絶対条件となります。

まぶたが厚くても埋没法だけで一生持たせることはできますか?

残念ながら、埋没法のみで一生持続させることは解剖学的に見て非常に困難です。特にまぶたが厚い方は糸への負担が絶えずかかるため、数年単位でのメンテナンスが必要になることが一般的です。

もし一度の手術で生涯持続させたいのであれば、切開法によって組織を強固に癒着させる方が確実性は格段に高まります。

埋没法は、今の理想を叶えつつ将来の変化にも対応できる柔軟な手段であると捉えるのが、最も現実的な考え方です。

糸が取れたわけではないのに二重の幅が狭くなったのはなぜですか?

主な原因は加齢に伴う皮膚のたるみです。糸による固定自体は維持されていても、その上の皮膚が伸びて被さってくると、見た目上の二重幅は徐々に狭くなっていきます。また、急激な体重増加でまぶたの脂肪が増えた場合も同様の変化が起こります。

これは術式の不備ではなく、周囲の組織が変化したことによる現象であるため、現状のコンディションに合わせたデザインの再調整や、必要に応じた追加処置を検討する時期と言えます。

瞼板法と挙筋法ではどちらが術後の違和感が強いですか?

個人差がありますが、瞼板法は硬い組織の裏側に糸が露出する可能性があるため、術直後の異物感やゴロゴロとした感覚が出やすい傾向にあります。

対して挙筋法はより深い筋肉層を通るため眼球に触れるリスクは低いですが、固定の深さによっては数日間、まぶたが重く引っ張られるような感覚が続くことがあります。

いずれにせよ、一週間以上強い痛みや違和感が続く場合は我慢せず、速やかに手術を受けたクリニックを受診して適切なチェックを受けてください。

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この記事を書いた人

Dr.王子 富登のアバター Dr.王子 富登 日本形成外科学会専門医

オジスキンクリニック医師 / 日本医師会認定産業医 / 医学博士

2010年慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院形成外科、東邦大学医療センター佐倉病院形成外科(医局長)などを経て現職。 形成外科専門医として大学病院で研鑽を積み、2016年度には眼瞼下垂手術の執筆症例数が千葉県最多を記録。まぶた眼瞼外来の開設や、大手美容クリニックでの勤務経験も併せ持つ。

「目の前の患者さんを自分の家族だと思ってメスを持つ」を信条に、二重整形、眼瞼下垂、まぶたのたるみ治療、他院修正など、「まぶた治療」のスペシャリストとして機能と美しさを両立させる緻密な手術に定評がある。

【所属学会】
日本形成外科学会
日本美容外科学会(JSAPS)
日本頭蓋顎顔面外科学会

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