二重埋没法のデメリットとリスク!術前に知っておきたい注意点を解説

二重埋没法のデメリットとリスク!術前に知っておきたい注意点を解説

埋没法の主なデメリットは、二重の線が浅くなったり消えたりする点と、まぶたに残る糸がふくらみや目の違和感の原因になる点です。

「切らずに二重にしたい」と希望していても、腫れや内出血、左右差が生じる負担まで含めて選ぶ必要があります。

糸を取り除く処置は可能でも、まぶたを手術前の状態へ完全に戻せるとは限りません。特に、目のごろごろ感に痛みや充血が重なるときは、見た目の仕上がりを待つ問題とは分けて受診する判断が大切です。

目次

埋没法の二重は時間とともに浅くなる場合がある

糸で作った二重の線は、そのまま長く保たれるとは限らず、ゆるみや消失によって再手術が必要になる場合があります。持ちのよさを判断する材料は、再手術まで追った期間と、対象となったまぶたや糸のかけ方です。

再手術の割合は観察期間と対象を添えて読む

埋没法1,000件を4年間追った報告では、糸を連続してかける方法500件の再手術率は13.4%、2点で留める方法500件では26.2%でした。再手術の主な理由は糸のゆるみで、線を作ったあとにも追加の治療が必要になりうる点を示しています。

この数字が表すのは、各方法を受けた集団で再手術に至った割合です。線が少し薄れた状態と、再手術を必要とした状態は区別されるため、説明を受けるときには「何を再発として数えた数字か」も判断材料になります。

術前には、提示された持続性の説明が何年の経過に基づくのか、線が浅くなった場合にどのような診察や対応を受けられるのかを確認しましょう。

線の浅さや片側だけの幅の変化が相談のきっかけ

ゆるみ始めは、線が完全に消える前に、片側だけ幅が狭くなる、線の一部が途切れるといった見え方で気づく場合があります。以前と同じように目を開けても折れ込みが弱くなり、二重が安定しなくなる変化も相談の理由です。

気づいた変化診察で確認する点
線の一部が浅い、途切れる固定のゆるみと皮膚のかぶさり
片側だけ二重の幅が狭い以前の左右差からの変化
線が出たり消えたりする目を開けたときの折れ込みの状態

術後早期には腫れによって見える幅も変わるため、幅が狭くなったという理由だけで糸がゆるんだと決めつけるのは早計です。腫れが落ち着いたあとの写真と比べて変化が続くなら、診察で固定の状態を確かめる段階といえます。

ゆるんだあとの対応は原因によって変わる

二重が浅くなっても、すぐに糸を追加するとは限りません。皮膚が線にかぶさっているのか、糸の固定が弱くなっているのかを分ける診察が、次の治療を選ぶ前提です。

線がゆるんだあとには、まぶたの状態と希望に応じて切開法を検討する流れもあります。再処置を急ぐ前に、いつから変化したかと、痛みや異物感を伴っているかを整理しておくと、見た目の問題と糸のトラブルを分けて伝えられます。

まぶたの厚みや余った皮膚が線の持ちに影響する

まぶたが腫れぼったい場合や皮膚が余っている場合は、二重の線が保たれにくくなる点を術前に織り込む必要があります。鏡で厚く見える部分と線を隠す皮膚を確認すると、自分のまぶたについて説明を受けやすくなります。

腫れぼったいまぶたは線が消えやすい傾向

腫れぼったいまぶたでは、そうでないまぶたに比べて二重の線が消えやすい傾向が、日本で埋没法を受けた513人の経過でも報告されています。厚みは、手術直後に線ができるかだけでなく、その折れ込みを保てるかにも関わる要素です。

ただし、腫れぼったさだけで埋没法を受けられないと決まるわけではありません。厚みの程度に加えて皮膚の余りや希望する線の状態を診察で確かめ、自分の場合にどの程度ゆるみを見込むのかを聞く必要があります。

一時的な朝のむくみと普段からある厚みでは、診察時に伝えたい情報が違います。腫れぼったく見える日だけの写真より、普段の目元も分かる記録があると、持続している状態を共有しやすいでしょう。

余った皮膚が二重の線を隠す

皮膚が二重の線に覆いかぶさるまぶたでは、線を作っても見える幅が小さくなる場合があります。糸で折れ込みを作る埋没法では、余った皮膚そのものがなくなるわけではないため、線のゆるみと皮膚による隠れ方の両方が問題になります。

診察で伝えたいのは、皮膚がまつ毛にかかる、目を開けると線が隠れるといった具体的な見え方です。「幅が狭い」という印象だけより、どの部分が覆われるのかを示すほうが、期待できる変化の説明につながります。

見た目の厚さだけで判断しないための確認点

術前の確認では、目を開けたときに線がどう隠れるかまで見てもらう必要があります。額に力を入れて目を開けるような開きの弱さがある場合も、その様子を診察で伝えると、単に厚いという印象と区別しやすくなります。

  • 厚みの見え方 … 普段から腫れぼったい部分と、時間帯による変化
  • 皮膚のかぶさり … 線が隠れる位置、まつ毛に皮膚がかかる状態
  • 手術への期待 … 二重の線を作りたいのか、まぶたの重さも変えたいのか

見た目の変化を複数望む場合は、埋没法で対応できる部分を先に確かめると、線ができたあとの不満を具体的に想定できます。

埋没法の糸がふくらみや目の刺激を生む場合がある

糸に関わる問題は、皮膚側の結び目のふくらみだけではなく、まぶたの裏側から目の表面を刺激する形でも現れます。見える変化と目の症状を分けて捉えると、受診時に困っている点を伝えやすくなります。

結び目が透ける、触れる、表に出る

まぶたの中に埋めた糸の結び目は、小さなふくらみとして目立ったり、皮膚から出てきたりする場合があります。糸が表面に出る状態を「露出」と呼び、皮膚側に起これば糸の端が見えるなどの変化につながります。

触れるふくらみがすべて感染や糸の露出を意味するわけではなく、見た目だけでは原因を決められません。赤みや痛みの有無と、以前より大きくなっているかを合わせて伝えると、診察で確認すべき場所が明確になります。

見えている糸を自分で引っ張ったり、皮膚を針で開けたりせず、施術を受けた医療機関へ連絡してください。

裏側の糸はごろごろ感や充血として現れる

まぶたの裏側に糸が出ると、まばたきのたびに目の表面が刺激され、ごろごろする異物感や充血が続く原因になります。皮膚側に糸が見えなくても、裏側の状態は診察で確認する必要があります。

問題が起きる場所気づきやすい変化相談で伝える点
まぶたの皮膚側小さなふくらみ、見える糸位置、赤み、痛みの有無
まぶたの裏側ごろごろ感、充血、涙まばたきでの刺激と手術歴
糸の周囲引きつれ感、へこみ目の開閉時の不快感

また、糸が目の表面に触れている症状は、乾燥やアレルギーによる不快感に似る場合があります。市販の点眼薬だけで様子を見る期間を延ばすより、埋没法を受けた経緯を伝えたうえで目の表面とまぶたの裏を調べてもらう必要があります。

糸が角膜を傷つける前に受診する理由

角膜は黒目の表面を覆う透明な膜で、露出した糸が触れると傷つく場合があります。傷が表面の浅い部分にとどまらず、組織が深く傷む角膜潰瘍へ進んだ報告もあり、痛みや涙を単なる違和感として扱うのは危険です。

ごろごろ感に痛みや充血、まぶしさを伴う場合は、施術先に連絡し、眼科での診察も含めて早めに受診してください。糸が原因なら、目薬だけでなく糸を取り除く処置が必要になる場合があります。

こうした角膜の障害の報告は、症状が出た人を集めた内容です。埋没法を受けた人全体の発生率は算出できないため、人数から自分に起きる確率を読み取るのではなく、症状が出たときの行動に結びつける情報となります。

術後早期の腫れや左右差は経過と症状で判断する

手術直後の二重の幅や左右差には腫れが影響するため、その時点の見た目だけでは仕上がりを評価できません。経過を見る際には、形の変化に加えて、痛みが強くなるなど別の異常がないかを確認します。

腫れが残る間は幅が広く見える

腫れがあるまぶたでは、予定した線より幅が広く感じられたり、折れ込みが強く見えたりする場合があります。左右で腫れ方が違えば、同じ時期でも見える幅がそろわず、片側だけ変化が大きく見える状態です。

腫れの目安として、左右差のある20人の埋没法では平均7〜10日、神経や血管の枝を残す全切開385人では大きな腫れが約7日で引き始め、おおむね28日で消えたという別々の報告があります。

対象と手術内容が異なるため、この日数をそのまま術式間の優劣の比較には使えません。腫れが引く日と見た目が落ち着く日は同じとは限らず、術後の診察で自分の変化を追う必要があります。

内出血の色だけで異常を決めない

内出血は、皮膚の下に血液が広がって紫色などに見える変化で、埋没法でも起こりえます。見た目の目立ちやすさだけでは深刻さを判断しにくく、腫れが増しているか、痛みや見え方の変化があるかを合わせて捉える必要があります。

術後の変化確認する経過受診を急ぐ兆候
腫れ増えているか、落ち着いているか急に強くなる腫れや痛み
内出血範囲や見た目の変化見えにくさを伴う状態
左右差腫れの差に伴う変化か片側の急な悪化と目の症状

術後の写真を残すなら、同じ明るさで正面を向いた状態をそろえると比較しやすくなります。写真は変化を伝える補助であり、痛みや見えにくさがあるときに受診を待つ判断材料にはなりません。

左右差が残るときは腫れ以外の原因も確認

腫れが落ち着いたあとも続く左右差では、手術前からの違いと術後に加わった変化を分けて確認します。線の位置や固定の状態が関わる場合もあり、単に待てばそろうとは言い切れないためです。

鏡を見るたびに幅の差が気になるのは無理のない反応です。直後に形の変更を決めるより、以前の写真と現在の状態を診察で比べ、経過を見る部分と対応が必要な部分を整理すると次の判断につながります。

感染やしこり、見え方の異常は放置しない

頻度が低い合併症でも、赤みや痛みが増す状態、目が見えにくくなる状態は早い対応が必要です。埋没法に限った一律の発生率を示せない症状もあるため、確率だけでなく、どの変化なら連絡するかを術前に決めておく意味があります。

赤く腫れるしこりは感染や糸への反応を確認

糸の周りには、感染による腫れや、糸への反応でできる肉芽というしこりが生じる場合があります。結び目のふくらみとは対処が異なり、赤みや痛みを伴う変化では、原因を診察で分ける必要があります。

小さなしこりでも、膿のような液が出る、赤みが広がる、痛みが強まるなら、予定の通院日を待たず施術先へ連絡してください。感染が関わるか、糸を残したままでよいかを判断してもらう段階です。

しこりを押しつぶして中身を出そうとすると、原因の確認前に皮膚を傷つけるおそれがあります。見えた変化と気づいた時期を伝え、処置は診察後に受ける方針が基本となります。

急な視力の変化や強い痛みはすぐに受診

急に見えにくくなる、強い目の痛みが出る、腫れが急激に増すといった症状は、すぐに受診する対象です。まぶたの手術全般では、眼球の後ろに血液がたまる球後出血など、視力に関わる合併症も知られています。

まれでも、露出した糸による目の傷から感染が重くなり、目の内部への治療を要した報告があります。手術からの日数だけで安全とは判断せず、見え方が変わったかを重視する必要があります。

  • 急な見えにくさ … 視力に関わる異常の確認を急ぐ症状
  • 強い痛みや急に増える腫れ … 通常の予約日を待たず受診する目安
  • 続くごろごろ感と充血 … 糸の露出や角膜の傷を調べる理由

急な視力低下や強い痛みがあり施術先につながらない場合は、救急対応の医療機関や眼科へ連絡し、速やかに受診してください。

受診時には過去の埋没法も伝える

目の症状で受診する際は、以前に受けた埋没法も手術歴として伝える必要があります。目の乾燥や結膜炎に似た症状でも、糸が原因ならまぶたの裏を調べる診察が判断につながるためです。

手術を受けた時期、左右のどちらを処置したか、糸を取り除いた経験の有無が分かれば説明に添えられます。術式名が分からない場合も「二重を糸で作る手術を受けた」と伝えれば、確認の手がかりになります。

埋没法の糸を外しても完全に元通りとは限らない

糸を取り除ける点と、手術前のまぶたをそのまま再現できる点は同じではありません。糸の周囲に傷あとやへこみが残る場合があり、抜糸を選ぶ前にも、何を改善したいかを分けて相談する必要があります。

糸の周囲に傷あとやへこみが残る場合

まぶたに残った糸の周りでは、組織が変化して線状の傷あとやへこみ、引きつれ感が生じる場合があります。糸という原因を取り除いても、変化した組織まで同時に手術前と同じになるとは限らない点が、抜糸の限界です。

「合わなければ戻せる」という説明を聞いたときには、糸の除去を意味するのか、見た目の回復まで含むのかを確認しましょう。期待する状態が違えば、抜糸後に必要となる対応も変わります。

抜糸で改善したい症状を先に伝える

糸を外す相談では、目の刺激を減らしたいのか、皮膚のふくらみを直したいのか、二重の形を変えたいのかを分けると目的が明確になります。糸に関わる問題で抜糸を受けた人の報告でも、除去だけでなく二重を作り直す処置を併せた例が含まれています。

改善したい問題抜糸前に確認する内容
目のごろごろ感や痛み露出した糸と目の表面の傷の有無
結び目のふくらみ糸の位置と周囲の炎症
引きつれやへこみ糸を取ったあとに残りうる組織の変化
二重の形への不満除去後の見え方と追加処置の要否

角膜を傷つけている糸への対応は二重の形の好みとは別に必要となるため、見た目をどうするかが決まっていなくても、痛みや充血があれば先に診察を受けてください。

手術前に除去後まで見通しを共有する

埋没法を選ぶ段階で、線がゆるんだときと糸の症状が出たときの対応を確認しておくと、術後の連絡先が明確になります。糸を除去する判断、残りうるへこみ、再処置の必要性まで説明を受けると、手術直後の形だけに偏らず判断できます。

特に、自分のまぶたが厚い、皮膚が線を隠すと説明された場合は、その条件で見込まれる持続性と、問題が出たあとの対応を結びつけて確認するのが大切です。「糸を外せるから安心」という理由だけで決めず、残る変化も含めて受け入れられるかが選択の基準になります。

よくある質問

埋没法の糸がゆるむと痛みが出ますか?

線のゆるみは、痛みがなくても見た目の変化として気づく場合があります。二重が浅くなる、片側だけ幅が変わるといった状態が続くなら、いつから変わったかを記録して施術先に相談することが大切です。

ただし、痛みや充血、ごろごろ感がある場合は、見た目だけのゆるみと自己判断せず、糸の露出など別の問題がないかを調べるために、目の症状を伝えて早めに受診してください。

埋没法で使った糸の結び目が触れるだけでも受診が必要ですか?

触れるだけで緊急の処置が必要とは決まりませんが、新たに気づいたふくらみは施術先へ相談する理由になります。赤みや痛みがなく大きさも変わらない場合は、その状態を連絡時に伝え、診察の時期を確認できます。

赤く腫れる、膿が出る、糸が見える場合は対応が変わるため、予定の通院日を待たず連絡してください。自分で結び目を押し出す処置は避ける必要があります。

手術から時間がたった目の充血も、埋没法と関係しますか?

過去に埋めた糸が目の表面を刺激している可能性があるため、時間がたっていても関係は確認する必要があります。充血に涙や異物感が重なるときは、眼科や施術先へ手術歴を伝えて受診してください。

乾燥などほかの原因もあり、症状だけでは判別できない部分です。急な見えにくさや強い痛みを伴う場合は、通常の予約を待たず速やかな診察が必要になります。

埋没法の糸を外せば、二重の線も必ず消えますか?

糸を外しても、二重の線やへこみが必ず消えるとは限りません。糸の周囲に残った組織の変化が見た目に影響する場合があるため、除去前に現在の線と引きつれの状態を診てもらい、希望する形にどこまで近づけられるかを確認しましょう。

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この記事を書いた人

形成外科専門医 王子富登
形成外科専門医
王子 富登

オジスキンクリニック顧問医師 / 医学博士

2010年、慶應義塾大学医学部卒業。
慶應義塾大学病院形成外科、東邦大学医療センター佐倉病院形成外科(医局長)などを経て現職。

形成外科専門医として大学病院で研鑽を積み、2016年度には眼瞼下垂手術の執刀症例数が千葉県最多を記録。まぶた眼瞼外来の開設や、大手美容クリニックでの勤務経験も併せ持つ。
二重手術、眼瞼下垂手術、二重修正手術、逆さまつげ手術など、まぶた治療において豊富な経験を有し、初回手術から難症例まで幅広く対応している。

また、日本美容外科学会(JSAS・JSAPS)などにおいて、まぶた手術や修正手術に関するシンポジウム・パネルディスカッションへの招待演者として多数登壇し、専門的な知見の発信も行っている。

「目の前の患者さんを自分の家族だと思ってメスを持つ」を信条に、二重整形、眼瞼下垂、まぶたのたるみ治療、他院修正など、“まぶた治療”のスペシャリストとして、機能性と美しさの両立を追求した緻密な手術を行っている。

【所属学会】
日本形成外科学会
日本美容外科学会(JSAPS)

学会発表歴はこちら

2025年 第113回日本美容外科学会(JSAS)

  • 「眼瞼修正シンポジウム」招待演者
    演題:「治しにくい二重切開、治しやすい二重切開 ― 修正手術の現実からみるその違い ―」
  • 「ラウンドテーブルディスカッション ~眼瞼下垂を極める~」招待演者

2024年 第47回日本美容外科学会総会(JSAPS)

  • 「二重修正シンポジウム」招待演者
    演題:「重瞼における“姿”=“重瞼の強さ”を意識した修正手術」

2023年 第47回日本美容外科学会総会(JSAPS)

  • 「パネルディスカッション 眼瞼形成術後の修正術」招待演者
    演題:「二重まぶたの修正手術を考える」
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