【医師監修】効果的なエイジングケアのためにビタミンAを正しく知ろう

シミや小じわ、くすみ、ハリ感、毛穴の開きなど・・・
肌の悩みはつきないものですよね。
このような肌の悩みに対する初期のエイジングケアには、ビタミンAが配合された化粧品が効果的です。

ビタミンAは目の機能や美肌に役立つといわれているため、ご興味をお持ちの方も少なくないでしょう。

「ビタミンAは美肌に役立つらしいってホント?」
「ビタミンAが目にいいなら、意識してサプリで摂ってみようかな」

ビタミンAという名前を知っている方は多いでしょう。
でも、ビタミンAについて医学的にきちんと説明できる方はあまり多くないと思います。

ビタミンAは皮むけや赤みなどの反応が出やすい成分だということをご存じでしょうか。正しい知識をもって使わないと、かえって肌の負担になる可能性があります。

そこでこの記事では、
ビタミンAと美肌の関係
ビタミンAを利用する上で注意したいポイント
を解説します。

当コラムを読むことで、ビタミンAについて理解が深まります。

「ビタミンAをエイジングケアに役立てたい」と考えている方は、
ぜひ最後までご覧ください。

先生

執筆者:吉原 糸美
オジスキンクリニック浦和院 院長

ビタミンAは「お肌の潤滑剤」として働くため
肌の健康に欠かせない

ビタミンは
● 私たちの体では作れない
● 作れるとしても全然量が足りずに食事から取らないといけない
物質です。

ビタミンAそのものはエネルギーになったり体の材料になったりはしません。
しかしビタミンAにはとても大切な役割があります。(*1)

それは「体の潤滑材になる」ことです。
例えばビタミンAには皮膚の健康を保つ効果が期待されています。

ビタミンAが不足すると肌が乾燥します。
ビタミンAが含まれているサプリや食品もあるように「皮膚の健康を保つ」ためにビタミンAは欠かせません。

また「バイ菌と戦うためにもビタミンAは非常に大切です(*2)。

ビタミンAはお肌と粘膜を健康に保つために重要な物質です(*3)。
お肌と粘膜はバイ菌に対する最初のバリアですから、
そこが健康に保たれているかどうかはバイ菌と戦う上でポイントになりますよね。

ビタミンAの働き

ビタミンAには
●レチノール
● レチナール
● レチノイン酸

の3つの活性型があります。

レチノールはお肌の代謝をupさせて美肌効果を発揮する

レチノールはビタミンAの一種です。

レチノールはお肌の代謝をupさせて美肌効果を発揮することが知られています(*4)。
レチノールが美肌に効果を発揮するメカニズムとして

● お肌の新陳代謝を活性化する
● コラーゲンとヒアルロン酸を作るサポートをする
● 毛穴の詰まりやニキビの改善に役立つ

というものが知られています。

ビタミンAを塗布することで
①皮膚の浅い部分(角質層)に作用し、余分な角質を除去する力があります。
②表皮のより深い層に入り込んで細胞分裂を適切に促し、健康な皮膚をつくりあげていきます。

表皮はより厚みが出て、バリア機能が高まりますが、
余分な角質が取れることで全体に艶のある肌に仕上がります。
また、皮膚のターンオーバーが早まることで表皮内に
しみの元であるメラニンが蓄積しにくくなることもわかっています。
また、ビタミンAの中でもより強力な「トレチノイン」は濃度をあげていくと表皮だけでなく、
さらに奥の真皮まで作用します。
真皮内のコラーゲンが増え、しわが浅くなるといわれています。

ビタミンA美容化粧品で皮むけが起きても正常な反応だが、我慢できない時は皮膚科へ相談しよう

「ビタミンAを含んだ化粧品を使ったけれどお肌が皮むけしたりヒリヒリして嫌だった」

という方も少なくないでしょう。
実はこれはビタミンAを使った美容治療で起こる正常な反応です。
ビタミンAの効果でお肌の代謝が活性化されることで

● 皮むけ
● ヒリヒリ
● 赤み

などの症状(レチノイド反応)が生じてきます。

ビタミンA入りの化粧品を使っているのに上記の症状が出ないと
「効果がないんだ」とがっかりされる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ビタミンAを使っても上記の反応(レチノイド反応)が出にくい方も当然いらっしゃいます。
決して効果がないわけではありません。がっかりする気持ちを抑えつつ、毎日コツコツ継続しましょう!

逆に症状が強すぎたり我慢できなかったりする場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
病院で適切な対応をとることが美しい肌への近道です。

ビタミンAで美容効果を得るために必ず日焼け止めを塗ろう

ビタミンAを含んだ美容化粧品を使って美容効果を得るためには、
紫外線対策が非常に大切です。

「一年中」日焼け止めを使って紫外線ダメージを防ぎましょう。

ビタミンAを含んだ美容化粧品はお肌の新陳代謝を活性化させます。
このためビタミンA入りの化粧品を使うと皮むけが起こることがあります。

皮むけした肌は「お堀を埋められた城」と同じです。外からの刺激に対して直接ダメージを受けてしまいます。
もちろん紫外線からのダメージも受けやすい状態です。

ビタミンA化粧品、特にトレチノインは紫外線により分解され、効果が薄まることがわかっています。
近年は比較的安定したトレチノインが発売されていますが2時間程度の紫外線暴露により83%以上のトレチノインが分解され劣化してしまったとの報告もあります。

また、ビタミンA製剤を使用している時、
特に使用開始から6か月間は皮膚の角質層が急激に薄くなります。
紫外線にあたることにより起こる肌ダメージが起こりやすくなるのはもちろん、
日光過敏症になってしまうリスクもあります。
そのため、ビタミンA製剤は基本的に夜間に用いることが推奨されています。
朝も塗布する場合は必ずSPF30以上の日焼け止めを一緒に使いましょう。
夏に限らず1年中紫外線対策が必要です。
毎日しっかりと日焼け止めを塗り、できれば日傘も使って万全の紫外線対策を心がけてくださいね。

ビタミンAは多すぎても少なすぎてもNG

ビタミンが不足すると主に
● 目
● 皮膚
● 免疫

それぞれに異常が生じます。

ビタミンAは私たちの視力にとって重要な物質です。
ビタミンAが不足すると光をうまく受け取れず、
視力が下がったり暗いところで見えにくくなったりします(夜盲症)。

またビタミンAはお肌の健康維持にも非常に重要な物質です。
そのビタミンAが不足するとお肌がカサカサになったり目が乾燥しやすくなったりします。

さらにビタミンAは免疫力の維持にも関与していますから、ビタミンAが不足すると免疫力の低下につながることもあります。そうなってしまうとバイ菌への抵抗力が下がって色々な病気に感染しやすくなる恐れもあります。

そうなると
「不足したら大変だからビタミンAをたくさん取ればいいじゃないか」
とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

残念なことに、ビタミンAは摂りすぎても健康に良くないのです。
なんともバランスが難しいビタミンですね。

ビタミンAを摂りすぎた時によくある症状は「頭痛」です。
頭の中の圧力が上がりすぎてしまって、頭が痛くなってしまいます。

そのほかにも、「皮膚がポロポロ落ちる」といった症状や「全身の関節痛」であったり
「皮膚の乾燥」がみられたりします。

<参考文献>

*1 Bar-El Dadon S, Reifen R. Vitamin A and the epigenome. Crit Rev Food Sci Nutr. 2017 Jul 24;57(11):2404-2411. doi: 10.1080/10408398.2015.1060940. PMID: 26565606.

*2
Zinder R, Cooley R, Vlad LG, Molnar JA. Vitamin A and Wound Healing. Nutr Clin Pract. 2019 Dec;34(6):839-849. doi: 10.1002/ncp.10420. PMID: 31697447.

*3
Polcz ME, Barbul A. The Role of Vitamin A in Wound Healing. Nutr Clin Pract. 2019 Oct;34(5):695-700. doi: 10.1002/ncp.10376. Epub 2019 Aug 7. PMID: 31389093.

*4
Szymański Ł, Skopek R, Palusińska M, Schenk T, Stengel S, Lewicki S, Kraj L, Kamiński P, Zelent A. Retinoic Acid and Its Derivatives in Skin. Cells. 2020 Dec 11;9(12):2660. doi: 10.3390/cells9122660. PMID: 33322246; PMCID: PMC7764495.

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日付:   カテゴリ:しみ, しわ, 女医のきれいブログ, 毎日のスキンケア, 毛穴

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